09:50 〜 10:05
[SGL36-04] 富山トラフおよび周辺海域の構造発達史
キーワード:日本海、富山トラフ、アムールプレート、ネオテクトニクス、反転テクトニクス
日本海盆南東部・大和海盆東部・富山トラフを含む日本海東縁海域における,海底地形観測,資源探査ならびに地殻構造探査の成果をコンパイルした。結果,両海盆における2段階の背弧拡大過程を裏付ける新しい知見が得られた。
1)当該海域では,活動を停止した正断層,反転構造をもつ逆断層,および活断層など,断層の時空分布に明瞭な区域性がみられる。
2)富山トラフの断層群のうち,南北走向の断層群は,大和海盆および大和海嶺の東縁まで追跡され,早期に形成された大規模な右ずれ剪断帯をなす。
3)大和海盆では前段の東西系拡大軸とそれ以降のNE-SW系拡大軸の2段階で拡大が行われた。このとき狭長な南北剪断帯はNW-SE系左ずれ断層を伴う開口変位を生じ,富山トラフを形成した。
現在の中央日本で,東西日本にまたがるひずみ集中帯が観測されることは,西南日本弧と東北日本弧が合体し,本州弧が復活した状態と見做せる。
1)当該海域では,活動を停止した正断層,反転構造をもつ逆断層,および活断層など,断層の時空分布に明瞭な区域性がみられる。
2)富山トラフの断層群のうち,南北走向の断層群は,大和海盆および大和海嶺の東縁まで追跡され,早期に形成された大規模な右ずれ剪断帯をなす。
3)大和海盆では前段の東西系拡大軸とそれ以降のNE-SW系拡大軸の2段階で拡大が行われた。このとき狭長な南北剪断帯はNW-SE系左ずれ断層を伴う開口変位を生じ,富山トラフを形成した。
現在の中央日本で,東西日本にまたがるひずみ集中帯が観測されることは,西南日本弧と東北日本弧が合体し,本州弧が復活した状態と見做せる。