JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EE] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-IT 地球内部科学・地球惑星テクトニクス

[S-IT24] [EE] 地殻応力研究の最前線:観測・実験・モデリングの統合

2017年5月24日(水) 10:45 〜 12:15 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:呉 泓昱(海洋研究開発機構)、木下 正高(東京大学地震研究所)、宮川 歩夢(独立行政法人 産業技術総合研究所 地質情報研究部門)、Hsin-Hua Huang(Institute of Earth Sciences, Academia Sinica)

[SIT24-P01] Combined stress and deformation analyses of heterogeneous calcite twin data: Theory

*山路 敦1 (1.京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻)

キーワード:stress inversion, strain analysis, mechanical twin, fuzzy clustering

機械的双晶の形成により,方解石の結晶は双晶ラメラにそって単純剪断をこうむる.この原理にしたがって双晶形成による方解石の変形量を見積もることができ(Conel, 1962),多結晶体では平均的な歪みテンソルを見積もることもできる(Groshong, 1972).しかしそうした従来の方法では,複数の変形時階をへて形成された双晶から,各時階の変形テンソルを分離することは難しい.

そこで今回,複数時階をへた方解石多結晶から複数の応力を分離する方法に,Conel (1962)の歪み解析を組み合わせ,応力と歪みそれぞれを分離する方法を考えた.すなわちまず,双晶の方向データを5次元空間の単位球上の点で表現し,この球面上のファジークラスター解析により,複数の応力を分離・把握した.それにより各データがどの応力で説明できるかを表すメンバーシップが得られるので,それを使って双晶ラメラを応力時階ごとにファジー分類すれば,時階ごとの変形テンソルを計算することができる.このポスターでは,理論的部分を解説する.