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[SSS10-01] 地震での地殻変動検出におけるだいち2号の貢献
キーワード:だいち2号(ALOS-2)、SAR、地震、地殻変動
地震活動に伴う地殻変動を捉える技術の一つに人工衛星に搭載された合成開口レーダーによるSAR解析がある。この技術を活用して地殻変動を検出する主な長所として、地上観測機器の設置が不要であることや高い空間分解能で広域を面的に観測できることが挙げられる。
2014年5月24日に陸域観測技術衛星「だいち2号」(ALOS-2)がJAXAによって打ち上げられた。だいち2号は、この先行機であり2006年から2011年に運用された「だいち」(ALOS)に比べ、回帰日数(46日から14日へ)や空間分解能(最高で10mから3mへ)などの性能が向上した。また、だいち2号は、だいちとは異なり、左向き観測や広域観測モードの干渉解析が可能になった。このような性能の進歩により、地震発生時のSAR観測の迅速性や地殻変動の計測能力が大きく向上した。
地震予知連絡会SAR解析ワーキンググループ(地震SAR解析WG)は、地震予知連絡会の下にある専門家のグループで,だいち2号によるSAR画像の分析から地震に伴う地殻変動の把握,手法の高度化,地震発生機構の解明,災害対応・災害軽減へのSARデータの活用を調査・検討してきた。国土地理院は,地震SAR解析WGの事務局を担当しており、だいち2号の打上げから3年間の活動で得られた地震SAR解析WGの成果に関する報告書をとりまとめているところである。
本発表では、これまで地震SAR解析WGで観測を要求し、検討を行った代表的な地震について、国土地理院の解析結果をもとにだいち2号の成果を示す。特に、2016年は、平成28年熊本地震や鳥取県中部を震源とする地震(Mj6.6)といった内陸を震源とする地震において詳細な変動を検出しており、それらの地震を中心に説明する予定である。
2014年5月24日に陸域観測技術衛星「だいち2号」(ALOS-2)がJAXAによって打ち上げられた。だいち2号は、この先行機であり2006年から2011年に運用された「だいち」(ALOS)に比べ、回帰日数(46日から14日へ)や空間分解能(最高で10mから3mへ)などの性能が向上した。また、だいち2号は、だいちとは異なり、左向き観測や広域観測モードの干渉解析が可能になった。このような性能の進歩により、地震発生時のSAR観測の迅速性や地殻変動の計測能力が大きく向上した。
地震予知連絡会SAR解析ワーキンググループ(地震SAR解析WG)は、地震予知連絡会の下にある専門家のグループで,だいち2号によるSAR画像の分析から地震に伴う地殻変動の把握,手法の高度化,地震発生機構の解明,災害対応・災害軽減へのSARデータの活用を調査・検討してきた。国土地理院は,地震SAR解析WGの事務局を担当しており、だいち2号の打上げから3年間の活動で得られた地震SAR解析WGの成果に関する報告書をとりまとめているところである。
本発表では、これまで地震SAR解析WGで観測を要求し、検討を行った代表的な地震について、国土地理院の解析結果をもとにだいち2号の成果を示す。特に、2016年は、平成28年熊本地震や鳥取県中部を震源とする地震(Mj6.6)といった内陸を震源とする地震において詳細な変動を検出しており、それらの地震を中心に説明する予定である。