[SSS15-P13] 2016年熊本地震の被災地域における長周期地震動シミュレーション
キーワード:熊本地震、地震動シミュレーション、強震動
2016年熊本地震では,4月14日にM6.5の地震、16日にM7.3の地震が起こった。熊本県益城町では震度7を2回観測し、木造家屋の倒壊などの被害が生じた。本研究では、地震調査研究推進本部の地下構造モデルとGMSを用いて、2016年熊本地震の余震による地震動シミュレーションを行い、被災地域における強震動特性を理解することを試みた。対象地震としては,4月19日のM5.5、深さ10kmの地震を考えた。まず、岩盤サイト(KMM014)における波形を検討すると、計算波形は観測波形における波形の特徴をよく捉えていた。次に、山中ほか(2016)による被災地域の余震観測における観測記録と計算波形を比較した。被災地域における計算波形では、短周期のS波が5秒間程度卓越した後、より長周期の波が続くという観測波形と同様の傾向が見られた。また、一部の観測点において、地震動の大きい観測点では被害が大きく、地震動の小さい観測点では被害が小さいといった関連性を見ることができた。