JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-VC 火山学

[S-VC47] [JJ] 活動的火山

2017年5月22日(月) 15:30 〜 17:00 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:前田 裕太(名古屋大学)、青木 陽介(東京大学地震研究所)

[SVC47-P19] 阿蘇・草千里ヶ浜軽石の鉱物・メルトの化学組成 - Aso-4との比較-

*永石 良太1長谷中 利昭1安田 敦2外西 奈津美2森 康3 (1.熊本大学大学院自然科学研究科、2.東京大学地震研究所、3.北九州市立自然史・歴史博物館)

キーワード:阿蘇火山、メルト包有物、草千里ヶ浜軽石

本研究は、阿蘇地方の草千里ヶ浜軽石について、全岩化学組成、鉱物・メルト包有物組成、メルト包有物の含水量を求め、Aso-4の火山噴出物との比較を行った。草千里ヶ浜軽石は、阿蘇中央火口丘西部に位置する草千里ヶ浜火山の約3万年前の火山活動で噴出した。本研究で扱う軽石は、草千里ヶ浜火山西部~南西部の露頭で採集し、4つの火山砂層中に確認される。4層は軽石のサイズや火山砂の色で下位よりA, B, C, Dと区別した。斜長石、単斜輝石、斜方輝石、不透明鉱物が軽石中に鉱物として含まれる。

分析結果から、草千里ヶ浜火山の活動は鉱物組成が一様で、活動の規模が含水量に依存すること、Aso-4と比べると含水量が低く、マグマだまり温度が高いことが分かった。以下の分析結果はそのことを支持する。
(a) 草千里ヶ浜軽石の上位、下位は近い鉱物化学組成を示す(斜長石: An# = 64 ~ 68, 単斜輝石: Mg# = 75 ~ 77, 斜方輝石: Mg# = 72 ~ 74)。単斜輝石、斜方輝石は草千里ヶ浜軽石とAso-4でほとんど同じ組成である。一方で、草千里ヶ浜軽石の斜長石と同じ組成を示すAso-4の斜長石は存在しない。
(b) 鉱物のメルト包有物の含水量は、上位ほど減少する傾向がある(1 ~ 5 wt.%)。Aso-4の含水量 (4.1~ 5.7 wt.%) と比べると、低い。
(c)単斜輝石とメルト包有物の温度・圧力計によって、温度・圧力が 897 ± 45 ℃、1.8 kbar と推定される。また、斜長石とメルト包有物の温度計に、1.8 kbar を仮定すると、温度が 888 ± 37 ℃ と推定された。Aso-4の温度(810 ~ 850 ℃)と比べると温度が高い。