JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-VC 火山学

[S-VC49] [JJ] 火山防災の基礎と応用

2017年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 A08 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:吉本 充宏(山梨県富士山科学研究所)、萬年 一剛(神奈川県温泉地学研究所)、宝田 晋治(産業技術総合研究所活断層・火山研究部門)、佐々木 寿(アジア航測株式会社)、座長:佐々木 寿(アジア航測株式会社)、座長:佐伯 和人(大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻)

14:15 〜 14:30

[SVC49-09] 降下火山灰シミュレーションソフトによる地球惑星科学教育の試み

*佐伯 和人1 (1.大阪大学大学院理学研究科)

キーワード:テフラ、シミュレーション、高校生

近年、火山噴火によって放出される火砕物の堆積シミュレーションが活発に行われ、防災ハザードマップ等に活用されている。中でもよく使われているTephra2(文献1、2)は火砕物の大気中での移流+拡散モデルをベースとしており、内部の処理が理解しやすく、計算機リソースもあまり必要としない、手軽なシミュレーションプログラムである。このTephra2をベースに、さらにコンパクトにし、使いやすく、コードのリーディングや改造もしやすい55Tephra(図1)というシミュレーションプログラムを作成した。この55Tephraを自然現象のモデル化の考え方や注意する点を学ぶための教材として、高校生を対象に使うことを計画している。地球の火山だけでなく、火星等、地球外火山噴火のシミュレーションに興味をもつ高校もあり、地球惑星科学の教材としながら、自然に防災の感覚も身につく教材となる可能性があると期待している。発表では、55Tephraの紹介と、さまざまな活用のアイデアを提示する。
(1)Bonadonnna,C et al.(2005) JGR, 110, B03203.
(2)萬年一剛(2013)第四紀研究52(4)p.173-187.