JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-VC 火山学

[S-VC49] [JJ] 火山防災の基礎と応用

2017年5月20日(土) 15:30 〜 17:00 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

コンビーナ:吉本 充宏(山梨県富士山科学研究所)、萬年 一剛(神奈川県温泉地学研究所)、宝田 晋治(産業技術総合研究所活断層・火山研究部門)、佐々木 寿(アジア航測株式会社)

[SVC49-P10] IVHHNの火山灰水溶性成分評価手順書の日本語訳公開

*石峯 康浩1 (1.国立保健医療科学院健康危機管理研究部)

キーワード:火山灰、水溶性成分、環境評価、分析手順書

2013年に改訂された国際火山災害健康リスク評価ネットワーク(International Volcanic Health Hazard Network:IVHHN)による火山灰試料の水溶性成分に関する分析手順書を日本語に翻訳し、IVHHNの日本語版ホームページで公開したことに関して報告する。噴火で放出されたばかりの火山灰に一定量含まれる水溶性成分には比較的強い毒性がある可能性があるため、火山噴火が起きると、火山灰が人間や動物の健康、飲料水の供給、農作物、土壌、そして地表の水系に与える影響が多くの市民や行政、農業従事者等の大きな懸案事項になる。そのため、緊急時の災害対応の一部として、火山灰の物理化学的な性質と、その毒性について速やかに情報を流すことが望ましい。実際、2016年10月に熊本県の阿蘇山が噴火した際にも、大分県の行政機関等から火山灰が農作物に及ぼす影響に関して、火山専門家らに問い合わせが寄せられている。しかしながら、日本国内では、火山灰の毒性評価に関する標準的な手法に関する情報が乏しいため、他の火山噴火による火山灰と定量的に比較しうるデータベースの構築が進んでいない。このような状況を解消するため、2011年6月に英国で開催されたワークショップに基づき2013年6月に公開されたIVHHNの「水溶性成分による影響評価のための火山灰試料分析の手順書」を日本語に翻訳し、IVHHNの日本語版ホームページ(http://www.geocities.jp/ychojp/ivhhn/)にて公開した。この手順書には、①飲用水の供給や家畜用の飲み水、魚の養殖池、水溶性成分が植物に及ぼす可能性への影響評価に関する‘一般利用目的’の水への溶出に関する分析手順、②家畜が摂食することによる被害の評価方法、③人々が摂食することによる被害の評価方法、④人々が吸引することによる被害の評価方法が含まれている。これらに掲載された国際的に標準化された手法を適用することで、異なる調査どうしでの結果の比較を容易にするとともに比較の精度を上げることが可能になると考えられる。