[CLS3-1] Factors needed in prosthodontics: evidence, consent and education
[Abstract]
患者から「痛くも何ともない歯なのに『抜かないといけない』と断言されました.何とかできませんか?」と質問を受け,答えに窮することがある.自覚症状だけでなく,炎症症状や歯根破折がなければ『抜かないといけない』とは断言できないケースも考えられる.この患者にとって最良の処置は何であろうか?
一方,「きれいな歯をグルッと削って橋渡しにすることになりました.でも,他に方法はないのですか?」との問いには,臨床エビデンスをもとに答えることは可能である.しかしながら,目の前の患者にそのデータが当てはまるかを熟慮すべきではなかろうか?
昨年の第132回学術大会の海外特別講演はIs evidenced based treatment planning in prosthetic dentistry realistic or only an illusion? という大変興味深い,また刺激的なタイトルであった.エビデンスに基づく治療計画は「現実的」とも「錯覚」とも言い切ることはできないと考えられるものの,現時点における妥当な捉え方はどのようなものだろうか?
本講演では上記の疑問に関して,若手歯科医(学部学生)とエキスパート,大学病院と歯科診療所の違いも考慮に入れて,時間の許す限りお話したい.そして,臨床リレーセッションとして,会員の皆様の診療のお役に立つことができる議論の展開を強く願っている.
トピックス
●エキスパートオピニオンと診療ガイドライン
●価値に基づく診療(Values-based Practice)
●患者教育と学生教育
患者から「痛くも何ともない歯なのに『抜かないといけない』と断言されました.何とかできませんか?」と質問を受け,答えに窮することがある.自覚症状だけでなく,炎症症状や歯根破折がなければ『抜かないといけない』とは断言できないケースも考えられる.この患者にとって最良の処置は何であろうか?
一方,「きれいな歯をグルッと削って橋渡しにすることになりました.でも,他に方法はないのですか?」との問いには,臨床エビデンスをもとに答えることは可能である.しかしながら,目の前の患者にそのデータが当てはまるかを熟慮すべきではなかろうか?
昨年の第132回学術大会の海外特別講演はIs evidenced based treatment planning in prosthetic dentistry realistic or only an illusion? という大変興味深い,また刺激的なタイトルであった.エビデンスに基づく治療計画は「現実的」とも「錯覚」とも言い切ることはできないと考えられるものの,現時点における妥当な捉え方はどのようなものだろうか?
本講演では上記の疑問に関して,若手歯科医(学部学生)とエキスパート,大学病院と歯科診療所の違いも考慮に入れて,時間の許す限りお話したい.そして,臨床リレーセッションとして,会員の皆様の診療のお役に立つことができる議論の展開を強く願っている.
トピックス
●エキスパートオピニオンと診療ガイドライン
●価値に基づく診療(Values-based Practice)
●患者教育と学生教育