Evening Session 4
Information-sharing between dentist and dental technician in removable partial denture fabrication

[ES4-Chair] [Chair's Abstract] Information-sharing between dentist and dental technician in removable partial denture fabrication

Junichiro Wada¹ (1. Tokyo Medical and Dental University)

[Abstract]
　部分床義歯治療は，完成義歯を患者に装着し，機能回復が図られることで治療フェーズが完結する．このフェーズにおいて，義歯の適合，構造的強度，咬合接触付与といった義歯自体のクオリティが，治療の質を左右する重要なファクターであることは疑いようがない．一方，歯科医師による技工指示に関して，「ラボサイドでの義歯製作に有用な情報をどれだけ含められているか？」には議論の余地がある．実際，歯科技工士から追加の情報提供を求められたり，義歯が歯科医師の想定と異なった状態で完成するケースも散見される．昨今，デジタル技術の補綴分野への普及が急速に進むなか，部分床義歯製作においても，CADを用いた部分床義歯のデジタル設計が臨床応用されつつある．しかし，デジタル／アナログのいかんに関わらず，支台装置の設計の細部，残存歯と支台装置の接触状態やブロックアウトの程度，大連結子の走行，スケルトン部分のデザイン，義歯床外形とリリーフ部など，患者ごとにさまざまに変化するファクターが多く，完成義歯のクオリティは，これらの各ファクターに対して，いかに適切な配慮がなされるかに影響されると考えられる．
　本セッションでは，部分床義歯に精通した歯科医師と歯科技工士それぞれの視点で意見を出し合い，「部分床義歯製作における歯科技工士への情報共有の勘所」という観点で議論したいと思う．

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