[ES5-2] Rethink upper airway from an anatomical point of view – Endoscopy, Videofluorography, Gross Anatomy –
[Abstract]
演者の専門は摂食嚥下リハビリテーションであり,閉塞性睡眠時無呼吸に関わる診療に長年携わってきたわけではない.では,なぜ演者が閉塞性睡眠時無呼吸に関心を持ったかというと,歯科医療の発展に大いに貢献しうると感じたからだ.25年ほど前であれば,歯科医師が摂食嚥下リハビリテーションに関わるなんて,というネガティブな声も少なくなかったようだ.今では,歯科医療従事者はその中心的な役割を担う一職種となった.睡眠歯科は,すでに多職種から歓迎されており,歯科医療従事者の間で広まれば,確実に国民のQOL向上の一助となるし,ならなければならないだろう.
睡眠歯科は,口腔からのアプローチで上気道形態をコントロールしようという試みで,従来の歯科医療とはコンセプトが異なる.摂食嚥下と睡眠時呼吸という両面から捉えると,歯科は,咀嚼,嚥下,呼吸という生命に不可欠な機能に関われる,極めて特異な診療科の一つとなる.
口腔は消化管の一部であり,上気道と近接している.咽頭は呼吸器でも,消化器でもあるので,誤嚥やそれに由来する肺炎,睡眠時無呼吸などが咽頭から起こる.嚥下造影検査は,口腔から上気道,下気道までを一挙に観察可能で,各要素の形態,運動の可動域や速さ,左右差など得られる情報は極めて多い.本講演では,嚥下造影画像による口腔,上気道の観察から,我々の回復期脳卒中患者に対する嚥下障害と睡眠時無呼吸の最新研究成果などを供覧し,日本補綴歯科学会の先生方とこれからの歯科についてワクワクするような議論をしたい.
演者の専門は摂食嚥下リハビリテーションであり,閉塞性睡眠時無呼吸に関わる診療に長年携わってきたわけではない.では,なぜ演者が閉塞性睡眠時無呼吸に関心を持ったかというと,歯科医療の発展に大いに貢献しうると感じたからだ.25年ほど前であれば,歯科医師が摂食嚥下リハビリテーションに関わるなんて,というネガティブな声も少なくなかったようだ.今では,歯科医療従事者はその中心的な役割を担う一職種となった.睡眠歯科は,すでに多職種から歓迎されており,歯科医療従事者の間で広まれば,確実に国民のQOL向上の一助となるし,ならなければならないだろう.
睡眠歯科は,口腔からのアプローチで上気道形態をコントロールしようという試みで,従来の歯科医療とはコンセプトが異なる.摂食嚥下と睡眠時呼吸という両面から捉えると,歯科は,咀嚼,嚥下,呼吸という生命に不可欠な機能に関われる,極めて特異な診療科の一つとなる.
口腔は消化管の一部であり,上気道と近接している.咽頭は呼吸器でも,消化器でもあるので,誤嚥やそれに由来する肺炎,睡眠時無呼吸などが咽頭から起こる.嚥下造影検査は,口腔から上気道,下気道までを一挙に観察可能で,各要素の形態,運動の可動域や速さ,左右差など得られる情報は極めて多い.本講演では,嚥下造影画像による口腔,上気道の観察から,我々の回復期脳卒中患者に対する嚥下障害と睡眠時無呼吸の最新研究成果などを供覧し,日本補綴歯科学会の先生方とこれからの歯科についてワクワクするような議論をしたい.