Hands-on Seminar 1
Skill up the magnetic attachment -Laboratory and clinical procedure-

[HS1-2] Skill up the magnetic attachment – Laboratory and clinical procedure –

*Yasunori Suzuki¹ (1. Department of Oral Rehabilitation and Prosthodontics, Tsurumi University School of Dental Medicine)

[Abstract]
超高齢社会において可撤性有床義歯を装着する患者は確実に増加することが予測される．それに伴いクラスプのみならずアタッチメント，インプラントを支台装置に用いた可撤性有床義歯の多様化が求められている．磁性アタッチメントは他のアタッチメントのような機械的な維持機構でないため，有害な側方力や回転力を支台歯に伝達せず，義歯の維持，安定に寄与できることが大きな特徴である．この特徴は，超高齢社会において受け入れやすい義歯の支台装置と考えられる．磁性アタッチメントの維持機構は磁力を用いているため，小型でシンプルな形状で，維持力の低下が少なく，取り扱いが容易であることなど多くの利点がある．しかし取り付けの不備は吸着面間のギャップによる維持力（吸引力）の著しい低下をもたらすため，義歯床に組み込まれる磁石構造体と根面板に含まれるキーパーを正確に位置付け固定することが重要である．取り付け操作の失敗には吸着面へのレジンの迷入や重合収縮によるエアギャップなどの磁石構造体の位置ずれが挙げられる．磁性アタッ チメントは近年，保険収載されたことから，補綴医としてはぜひ身に付けていただきたい臨床技能であり，本ハンズオンセミナーは，そのスキルを習得していただきたく前回に引き続き，企図したものである．

トピックス
●磁性アタッチメント
●吸引力
●可撤性有床義歯