公益社団法人日本補綴歯科学会第133回学術大会 / The 14th Biennial Congress of the Asian Academy of Prosthodontics (AAP)

講演情報

ランチョンセミナー

現地発表

ランチョンセミナー3
ブラキシズムを診る

2024年7月6日(土) 12:20 〜 13:00 第3会場 (幕張メッセ国際会議場 2F 201)

座長:築山 能大(九州大)

協賛:サンスター株式会社

[LS3] ブラキシズムを診る

*島田 明子1 (1. 大阪歯科大学医療保健学部口腔保健学科)

[Abstract]
ブラキシズムは,顎口腔系の非機能的運動であり,クレンチング(食いしばり),グラインディング(歯ぎしり),ブレイシング(下顎筋の過緊張),スラスティング(下顎突出運動)に分類される.睡眠時に律動性咀嚼筋活動(Rhythmic Masticatory Muscle Activity: RMMA)と呼ばれる反復性の異常な筋活動が発生し,歯質の破折,補綴装置の破折,さらには咀嚼筋痛障害などを引き起こすことがある.睡眠時ブラキシズム(Sleep Bruxism: SB)のマネジメントオプションのひとつとして電気刺激(Contingent Electrical Stimulation: CES)によるバイオフィードバックの効果が報告されているが,実際のCES強度とSB回数低減効果の関係は不明である.本セミナーでは,睡眠時ブラキシズムの自覚があり,ブラキシズムの既往を示す臨床所見のあるProbable bruxersにおけるCES強度とSB回数減少率との関係を検証した研究について紹介する.また,近年,ブラキシズムの国際的エキスパートたちから,Normo-bruxismとPatho-bruxismの概念が提唱された.ブラキシズムはOral behaviorsの一つであるため,患者がブラキシズムを主訴として来院した場合,歯科医師はその患者の口腔機能を正しく評価し,介入の必要性の可否の判断をすべきであるという考え方である.果たして,日常の臨床の中でこの二つのブラキシズムをどのように診ればよいのかについて,本セミナーで解説する.

トピックス
●ブラキシズム
●バイオフィードバック