The 133rd Annual Meeting of the Japan Prosthodontic Society / The 14th Biennial Congress of the Asian Academy of Prosthodontics (AAP)

Presentation information

Oral Presentation

On-site

Oral Presentation 6
Implantology

Sat. Jul 6, 2024 3:50 PM - 4:20 PM Room 3 (Makuhari Messe International Conference Hall 2F 201)

Chair: Hiroshi Murakami (Nihon University School of Dentistry at Matsudo)

[O1-16] X-ray Evaluation of Extracted Socket Irradiated by CO2 Laser

*Yuichi Ishiura1, Kouta Ishii1, Takashi Abe1, Motohiro Munakata1 (1. Showa University School of Dentistry, Department of Implant Dentistry)

[Abstract]
【目的】
 日々の臨床でインプラント治療を前提に抜歯を行うことに,たびたび遭遇する.抜歯により周囲の顎骨に吸収を生じる1ことはよく知られており,それを防ぐために様々な方法が行われている.しかし,その多くは何らかの移植材料を必要としている.本研究では特別な材料を必要としない,CO2レーザー照射による方法についてその成果をX線的に評価することを目的とする.
【方法】
 2008年9月1日から2023年9月30日に本学歯科病院にてインプラント治療を前提に抜歯し,抜歯後の顎堤の保存および治癒促進を目的としてCO2レーザー照射を受け,その後インプラント治療を受けた患者から無作為に抽出した10名の患者のデータを使用した.対象となった抜歯部位は13ヶ所であった.CO2レーザーを用い,抜歯直後の抜歯窩内に貯留させた血液に1w,連続発振,連続照射の条件でレーザーを照射し,10層にわたり血液を凝固させた.また,抜歯窩周囲粘膜にも1w,スーパーパルス2,リピートパルス照射の条件で照射を行った.抜歯から概ね3ヶ月以上経過後,インプラント治療のために撮影したCTデータを用い,抜歯した部位の骨の状態を評価した.DICOMデータをインプラント埋入シミュレーションソフトウェアに読み込ませ,抜歯窩相当部位の状態を確認した.なお,本研究は昭和大学における人を対象とする研究等に関する倫理委員会の承認を受けて実施した.(承認番号:2023-182-A)
【結果と考察】
 シミュレーションソフトウェアの画像から,すべての部位において骨の高径が保たれていた.しかし,本研究では抜歯前にはCTを撮影していないため,抜歯前後の正確な比較はできない.いずれの部位もX線透過性の違いはあるものの,抜歯窩内には骨様組織が満たされているようであった.以上より,抜歯窩にCO2レーザーを照射することは抜歯による顎骨の吸収抑制に有用であることが示唆された.
【参考文献】
1)WL Tan, TLT Wong, MCM Wong et al. A systematic review of post-extractional alveolar hard and soft tissue dimensional changes in humans. Clin Oral Implants Res 2012; 23 Suppl5: 1-21