[P-48] 新規ファイバーポスト併用支台築造システムの接着性について
[Abstract]
【目的】
近年，ファイバーポストが保険収載されて以降，歯根破折の軽減やメタルフリーの観点からファイバーポストを併用したレジン支台築造が臨床で広く活用されている．弊社においても，保険適用可能な支台築造システムとして，「ｉ－ＴＦＣルミナス」シリーズを販売している．その構成品の一つであるルミナスファイバーの高い光透過性や表面処理不要などの特長的な優位性を継承しつつ，ファイバーポストと支台築造用レジンとの接着性を高めた新規ファイバーポスト併用支台築造システムを新たに開発した．本発表では，ファイバーポストと支台築造用レジンの接着性を打ち抜き強さで評価し，開発品と従来製品での比較検討を行った．
【材料および方法】
新規ファイバーポスト（以下，DP-030）および，新規支台築造用レジン（以下，DP-031）を用いて打ち抜き試験を実施した．DP-030は，従来製品と同様に4種（φ1.0mm，φ1.2mm，φ1.4mm，φ1.6mm）のサイズ径に加え，新たにφ1.8mmを追加した全5種類のバリエーションを有する．本実験では，全てのサイズ径を用いて試験を実施した．透明チューブ（内径4.5mm，高さ15mm）の中心にファイバーポストを植立し，支台築造用レジンを充填後，チューブ上下より各20秒，側面より90°毎に各10秒，歯科用LED照射器（PENCURE2000，モリタ製）にて光照射した．その後，37℃水中に一晩浸漬させ，自動精密切断機（IsoMet，BUEHLER製）で厚み0.6mmに切り出し，測定試料とした．測定は万能試験機（Ez test，島津製作所製）を用いて，クロスヘッドスピード1.0mm/minにて打ち抜き試験を行った．試料数は各サイズにつき10個とし，得られた測定値はファイバーポストのサイズ毎にt検定を用い有意水準5%にて統計処理を行った．
【結果】
DP-030およびDP-031を組み合わせた場合の打ち抜き強さは，サイズ径に関わらず約20MPaの値を示し，比較対象が無いφ1.8mmを除き，すべての径で従来製品の組み合わせより有意に高い値を示した．
【結論】
開発品であるDP-030およびDP-031の組み合わせは，従来製品と比較すると，高い接着性を有していることが示唆された．この特長を活かした臨床使用への有用性が期待される．
【目的】
近年，ファイバーポストが保険収載されて以降，歯根破折の軽減やメタルフリーの観点からファイバーポストを併用したレジン支台築造が臨床で広く活用されている．弊社においても，保険適用可能な支台築造システムとして，「ｉ－ＴＦＣルミナス」シリーズを販売している．その構成品の一つであるルミナスファイバーの高い光透過性や表面処理不要などの特長的な優位性を継承しつつ，ファイバーポストと支台築造用レジンとの接着性を高めた新規ファイバーポスト併用支台築造システムを新たに開発した．本発表では，ファイバーポストと支台築造用レジンの接着性を打ち抜き強さで評価し，開発品と従来製品での比較検討を行った．
【材料および方法】
新規ファイバーポスト（以下，DP-030）および，新規支台築造用レジン（以下，DP-031）を用いて打ち抜き試験を実施した．DP-030は，従来製品と同様に4種（φ1.0mm，φ1.2mm，φ1.4mm，φ1.6mm）のサイズ径に加え，新たにφ1.8mmを追加した全5種類のバリエーションを有する．本実験では，全てのサイズ径を用いて試験を実施した．透明チューブ（内径4.5mm，高さ15mm）の中心にファイバーポストを植立し，支台築造用レジンを充填後，チューブ上下より各20秒，側面より90°毎に各10秒，歯科用LED照射器（PENCURE2000，モリタ製）にて光照射した．その後，37℃水中に一晩浸漬させ，自動精密切断機（IsoMet，BUEHLER製）で厚み0.6mmに切り出し，測定試料とした．測定は万能試験機（Ez test，島津製作所製）を用いて，クロスヘッドスピード1.0mm/minにて打ち抜き試験を行った．試料数は各サイズにつき10個とし，得られた測定値はファイバーポストのサイズ毎にt検定を用い有意水準5%にて統計処理を行った．
【結果】
DP-030およびDP-031を組み合わせた場合の打ち抜き強さは，サイズ径に関わらず約20MPaの値を示し，比較対象が無いφ1.8mmを除き，すべての径で従来製品の組み合わせより有意に高い値を示した．
【結論】
開発品であるDP-030およびDP-031の組み合わせは，従来製品と比較すると，高い接着性を有していることが示唆された．この特長を活かした臨床使用への有用性が期待される．