The 133rd Annual Meeting of the Japan Prosthodontic Society / The 14th Biennial Congress of the Asian Academy of Prosthodontics (AAP)

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Poster Presentation

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Implantology

Sat. Jul 6, 2024 12:00 PM - 1:00 PM Poster Session Hall (Makuhari Messe International Conference Hall 2F Convention Hall B)

[P-71] A study on the effects of mouthwash on peri-implant mucosa

*Akihiro Fukutoku1, Keito Sasaki1, Yuki Hachinohe1, Yuka Sasaki1, Ryo Yamamoto1, Tsutomu Kudo1, Norimasa Tanabe1, Kazuhiro Kon Kon1 (1. Department of Prosthodontics and Oral Implantology, School of Dentistry, Iwate Medical University)

[Abstract]
【目的】
 インプラント周囲炎は患者レベルで約20%と高い有病率を示すと報告されており1),インプラントの長期予後において大きな問題となっている.予防のためのセルフケアとして,洗口液は適用しやすいが,インプラント周囲粘膜への効用についてはほとんど報告されていない.本研究では、洗口液のインプラント周囲粘膜に対する臨床的評価を行うことを目的とした.
【方法】
 本学口腔インプラント科にて定期メインテナンス中の患者48名を対象とした.また,被験者をインプラント周囲粘膜に異常所見を認めない健常群(30名)とインプラント周囲からの排膿を認める周囲炎群(18名)に分類した.両群共に来院時,市販の洗口液(モンダミンプロケアα,アース製薬)で30秒間洗口した直後,洗口後20分経過時の細菌数を細菌カウンター(パナソニック)にて計測した.さらに被検者には1週間1日4回の洗口を継続してもらい,再度口腔内細菌数を計測した.1週間の洗口前と洗口後での細菌数を比較し,連続使用による効果を検証した.また,それぞれの群における細菌数の減少率についても比較し,インプラント周囲炎に対する洗口液の特異的な効果についても検証した.さらに,洗口液の効果が高い菌種を調査するため,ポケット内にペーパーポイントを挿入し,定量的PCR法による定量的解析も行った.得られた結果については,有意水準5%で統計学的解析を行った.
【結果と考察】
 両群ともに1日4回,1週間の洗口を行うことで口腔内細菌の数が有意に減少した.しかしながら,細菌数の減少率については両群間で有意な差を認めなかった.また,定量的PCRから得られた結果においても有意な減少を認める菌種(T. deniticola, F. nucleatum)が存在した.
 本研究において用いた洗口液の連続使用が,口腔内細菌数を減少させることが明らかとなり,インプラント周囲炎に効果があることが示唆された。一方で,ターゲットとなる菌種はまだ特定できていないため,今後もさらなる検索が必要と考える.
【参考文献】
1)Mia R, Pablo GM, Alberto M et al. How frequent does peri-implantitis occur? A systematic review and meta-analysis. Clin Oral Investig 2018; 22(4):1805-1816