第49回日本理学療法学術大会

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オープニングレクチャー

Fri. May 30, 2014 9:00 AM - 10:30 AM 第1会場 (2F 国立大ホール)

司会:渡邊裕之(北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科理学療法学専攻),講師:為末大(一般社団法人アスリートソサエティ代表理事)

「ハードルを超える」

[2001] ハードルを超える

為末大 (一般社団法人アスリートソサエティ代表理事)

2012年6月,25年の現役生活に終止符を打つまで,プロ陸上選手として第一線で戦い続けた為末大。
コーチをつけず,“プロ”陸上選手という独自のキャリアを歩んできた為末の勝利と挫折を成長の糧にしてきた経験をお伝えいたします。

〈プロフィール〉
為末 大(ためすえ だい)
1978年5月3日 広島県出身
身長:170cm 体重:66kg

世界大会において,トラック種目で日本人初となる2つのメダルを獲得し,3大会連続オリンピックに出場した陸上選手。現在は4大会目となる2012年ロンドンオリンピックを目指している。“侍ハードラー”の異名を持ち,“陸上宣伝部長”として競技のPR,普及にも貢献。
10台のハードルを超えていく“400mハードル”という種目は,ハードル間を少ない歩数で走る選手が有利であり,世界トップクラスの選手の大半が,前半13歩でハードル間を駆け抜ける。当然身長の大きい選手が有利である中,テクニックに加え優れた調整力を持つ為末も13歩で走り,170cmと決して恵まれているとはいえない体躯ながら,世界の強豪と対等の戦いを展開する。
2001年のエドモントン世界選手権において,男子400mハードル日本人初の銅メダルを獲得。短距離・トラック種目では五輪・世界陸上通じて「初のメダリスト」に。2003年に大阪ガスを退社し,より厳しい環境を求め,「プロ陸上選手」となる。2005年ヘルシンキ世界選手権にて,再び銅メダルを獲得。トラック種目で2つのメダル獲得は日本人初。金メダル獲得を目指し,06年シーズンはハードルを封印するという前代未聞の戦略をとり,100m・200mでは自己新記録を更新。
2008年北京五輪後は,その進退に注目が集まったが,「ボロボロになっても行けるところまで行ってみようと決断した」と,現役続行を発表。2009年からは拠点を米・サンディエゴに移し,2012年のロンドンオリンピックに向けて再スタートを切った。
競技外でも,2006年全国の小学校を訪問し,陸上の普及を目的とした「キッズアスリート・プロジェクト」への参加や2007年東京・丸の内の公道を封鎖し,陸上のPRを図った「東京ストリート陸上」実現など活躍。
2010年8月,マイナースポーツ選手の自立支援を目的とした「一般社団法人アスリートソサエティ」を立ち上げた。

・400mH・47秒89(01.8.10 世界陸上)=日本記録,アジア歴代2位,学生記録
・400m・45秒94(96.10.16 広島国体)=日本歴代19位,当時高校記録,当時ジュニア日本記録

■主な戦績

1996年 世界ジュニア:400m/4位
1996年 世界ジュニア:1600mR/2位
1997年 世界室内:1600mR/5位
1999年 ユニバーシアード:400mハードル/準決勝進出
2000年 シドニーオリンピック:400mハードル/出場
2001年 日本選手権:400mハードル/1位
2001年 世界選手権:400mハードル/3位(日本人トラック種目初のメダル)
2002年 日本選手権:400mハードル/1位
2002年 アジア大会:400mハードル/3位
2003年 日本選手権:400mハードル/1位
2003年 世界選手権:400mハードル/準決勝進出
2004年 日本選手権:400mハードル/1位
2004年 アテネオリンピック:400mハードル/準決勝進出
2004年 ワールドアスレティックファイナル:400mハードル/6位(日本人トラック種目初出場)
2005年 日本選手権:400mハードル/1位(5連覇)
2005年 世界選手権:400mハードル/3位(トラック種目での2つ目メダル獲得は日本人初)
2007年 世界選手権:400mハードル/出場
2007年 日本選手権:400mハードル/1位
2008年 日本選手権:400mハードル/1位
2008年 北京オリンピック:400mハードル/出場