[O-0595] 非特異的腰痛症に対する腰椎モビライゼーションの適応と効果
Modic変化Type2に着目して
Keywords:非特異的腰痛症, モビライゼーション, Modic分類
【はじめに,目的】我々は非特異的腰痛症例の運動療法施行時,腰椎,仙腸関節,股関節の疼痛誘発テスト陰性症例に腰椎モビライゼーションを施行している。しかし,疼痛による筋スパズムから偽陰性となる症例の鑑別に難渋するため,従来の理学検査に椎間板変性後の安定化が示唆されるMRIのModic変化type 2分節への腰椎モビライゼーションの効果を検討した。
【方法】神経学的脱落所見を認めず3カ月以上の罹病期間を有する慢性の非特異的腰痛症232例中,各種疼痛誘発テスト陰性でMRIにて1椎間以上にModic変化type2を認め,腰椎他動運動テストで過小運動性を有した42例。内訳は平均年齢64.2歳,男性18,女性24例。開始時に疼痛(VAS),指尖床間距離(FFD)とModified Shober Test(MST),Oswestry Disability Index(ODI)を評価。無作為にモビライゼーション(MOB)群:21例,特異的安定(STB)群:21例に分類。MOB群はModic Type2椎間に腰椎モビライゼーション,STB群は四這いと側臥位で多裂筋収縮運動を施行。治療直後,理学所見を測定し,群間比較。
【結果】(1)VASはMOB群が有意に改善,STB群は不変。(2)FFDはMOB群で有意に改善,STB群は不変。(2)MSTはMOB群で有意に改善,STB群は不変。(3)ODIはMOB群で有意に改善したがSTB群は不変。MOB群で症状悪化例は無かった。
【考察】病理学的検討からModic type2は軟骨終板脂肪髄化と考えられ,腰椎機能撮影で過小運動性が指摘されている。今回Modic type 2と他動運動テストから腰椎モビライゼーションを施行して悪化することなく全例で腰椎可動域とADL機能で有意差を認めた。
【理学療法学研究としての意義】腰椎モビライゼーション施行する際,従来の他動運動テストに加え,MRIのModic type変化を加えた検討が安全で,有効であった。
【方法】神経学的脱落所見を認めず3カ月以上の罹病期間を有する慢性の非特異的腰痛症232例中,各種疼痛誘発テスト陰性でMRIにて1椎間以上にModic変化type2を認め,腰椎他動運動テストで過小運動性を有した42例。内訳は平均年齢64.2歳,男性18,女性24例。開始時に疼痛(VAS),指尖床間距離(FFD)とModified Shober Test(MST),Oswestry Disability Index(ODI)を評価。無作為にモビライゼーション(MOB)群:21例,特異的安定(STB)群:21例に分類。MOB群はModic Type2椎間に腰椎モビライゼーション,STB群は四這いと側臥位で多裂筋収縮運動を施行。治療直後,理学所見を測定し,群間比較。
【結果】(1)VASはMOB群が有意に改善,STB群は不変。(2)FFDはMOB群で有意に改善,STB群は不変。(2)MSTはMOB群で有意に改善,STB群は不変。(3)ODIはMOB群で有意に改善したがSTB群は不変。MOB群で症状悪化例は無かった。
【考察】病理学的検討からModic type2は軟骨終板脂肪髄化と考えられ,腰椎機能撮影で過小運動性が指摘されている。今回Modic type 2と他動運動テストから腰椎モビライゼーションを施行して悪化することなく全例で腰椎可動域とADL機能で有意差を認めた。
【理学療法学研究としての意義】腰椎モビライゼーション施行する際,従来の他動運動テストに加え,MRIのModic type変化を加えた検討が安全で,有効であった。