第50回日本理学療法学術大会

講演情報

口述

参加型症例研究ディスカッション 口述11

災害・国際支援

2015年6月7日(日) 12:00 〜 13:00 第4会場 (ホールB7(2))

座長:安部ちひろ(浜通り訪問リハビリステーション), 平上二九三(吉備国際大学 保健医療福祉学部理学療法学科)

[O-0760] 当会における災害支援の取り組みについて

坂口暁洋, 片山旭, 梶村政司, 沖田一彦, 谷口亮治 (公益社団法人広島県理学療法士会)

キーワード:災害支援, 局地災害, 人材育成

【目的】
東日本大震災を機に,公益社団法人広島県理学療法士会(以下当会)においても大規模災害に向けて準備を進めている。本発表において当会の大規模災害における準備状況や,平成26年8月20日未明に広島県で発生した土砂災害における当会の活動について報告し,今後の課題について明らかにすることを目的とする。
【活動報告】
平時の活動として,まず平成25年2月25日付,広島県と当会とで災害発生時の人材派遣に関して提携を結んだ。平成25年3月22日に,災害に関する研修会に当会会員を派遣し,災害または災害リハビリテーションについて知識を深めさせた。そして平成26年度には当会主催にて災害リハビリテーション研修会を実施した。平成26年8月20日に広島市安佐南区において土砂災害が発生した。8月21日当会内における災害対策本部を設置した。8月22日ボランティア募集を開始し,同日,広島県より避難所視察の要請があった。8月23日避難所を視察し報告書を作成。8月24日からは広島県地域リハビリテーション広域支援センターの所属機関を中心に避難所支援を開始した。9月3日当会に会員の派遣要請があり,9月11日から9月19日にかけて5名の会員を派遣した。
【考察】
実際に災害が発生した際に,災害の規模や種類によってどの組織が動くかを県や市・他団体と調整していく必要があると思われる。また当会としても準備不足は否めず,人材育成や災害発生時のマニュアルを構築していく必要があると思われる。
【結論】
本災害は東日本大震災のような大規模災害とは異なり,局地災害であることが特徴的である。そのため東日本大震災とは全く違った支援活動になっている。しかし,今後の災害リハビリテーションにおける支援の在り方の一助になっているのではないかと思われる。また今回災害支援に関わらせて頂き,どのような災害においても長期的に支援が行えるよう人材を確保していくことが最も必要であると感じた。