第50回日本理学療法学術大会

Presentation information

ポスター

都道府県士会などの活動研究報告 ポスター4

多職種連携・その他1

Fri. Jun 5, 2015 1:50 PM - 2:50 PM ポスター会場 (展示ホール)

座長:田中康之(千葉県千葉リハビリテーションセンター 地域連携部 地域支援室)

[P1-0021] 難病患者の外出支援活動について

石渡智之 (会津中央病院)

Keywords:難病患者, 外出支援, 多職種連携

【目的】
福島県理学療法士会会津支部では,筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の外出支援活動を約2年間実施している。活動は,保健師や難病ボランティア会員と協力して実施している。これまでの支援活動を報告する。
【活動報告】
福島理学療法士会会津支部では,会津保健福祉事務所が行っている「難病患者地域支援連絡会議」に参加している。平成24年6月の会議で,医療依存度の高い難病患者の外出支援体制の充実と活用促進について話し合われた。平成24年7月に高校生の定期演奏会があり会津ALSの会が招待された。そこで,会津保健福祉事務所よりALS患者の外出支援の依頼がありその活動に参加したことがきっかけである。対象患者はALS患者で,人工呼吸器を装着している医療依存度の高い患者もいる。支援者は保健師,理学療法士,難病ボランティアの会員が中心である。難病ボランティアの会員には,看護師,介護支援専門員などの有資格者もいる。外出支援は高校生の定期演奏会,会津ALSの会の交流会,コンサートである。患者自宅では,車椅子への移乗介助,車椅子上でのポジショニング,車椅子操作介助,介護タクシーへの乗降介助,更衣介助が主で,会場では,車椅子操作介助,排泄動作介助が主である。また,痰の吸引や栄養の管理,文字盤を使用してのコミュニケーションを患者家族や看護師が実施,写真やビデオでの活動記録は患者家族や保健師が実施している。
【考察】
医療依存度の高い難病患者の外出支援は,保健師,理学療法士,ボランティア会員などの多職種が連携して活動することが大切であると考える。理学療法士は,患者の能力を把握して安全な移乗介助や車椅子での移動介助,良好なポジショニングなどを実施することが重要と考える。
【結論】
医療依存度の高い難病患者の外出支援は,多職種の連携が重要である。そのことで安全な外出が可能となり,患者,家族の生活の質の向上につながっていくと考える。