第50回日本理学療法学術大会

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ポスター

都道府県士会などの活動研究報告 ポスター4

多職種連携・その他1

Fri. Jun 5, 2015 1:50 PM - 2:50 PM ポスター会場 (展示ホール)

座長:田中康之(千葉県千葉リハビリテーションセンター 地域連携部 地域支援室)

[P1-0025] 「栃木県脳卒中等再発・重症化防止のための医療連携推進事業」活動報告

相塲みどり1,2, 菊地京子1, 並木尚雄2, 鈴木勝善1, 片柳聡1, 湯浅英貴2, 浅見正人2 (1.一般社団法人栃木県理学療法士会医療保険部, 2.一般社団法人栃木県理学療法士会介護保険部)

Keywords:地域連携, 脳卒中, アンケート

【目的】栃木県では,脳卒中の再発防止・重症化防止に対する理解を深め,関係者間の連携を図り,脳卒中対策の推進を図るための「栃木県脳卒中等再発・重症化防止のための医療連携推進事業」を実施することになった。そこで当士会が県委託事業として実施した2年間の活動について報告する。

【活動報告】平成25年2月,「脳卒中地域連携パス~回復期から維持期へ~」をテーマにシンポジウムを開催した。医師の講演の後,回復期リハビリ病院医師,訪問リハビリ理学療法士,訪問認定看護師によるシンポジウムを実施した。理学療法士の他,ケアマネジャー,施設管理者等83名の参加があった。翌26年には県内リハビリ実施状況や医療-介護連携の実態把握を目的に県内リハビリ関連施設1,334施設に対しアンケート調査を実施した。保険医療機関64/137機関(回収率46.7%),介護保険関連事業所120/1,184事業所(回収率は10.1%)であった。内,医療みなし申請事業所の回収率は5.8%であったが,一般事業所69.7%%,施設みなし事業所64.7%であった。

【考察】シンポジウムでは保険医療機関から介護保険関連施設への連携はもとより,介護保険関連施設から保険医療機関への連携の必要性と希薄さが提言された。この時,理学療法士以外参加は約3割であり,リハビリテーション関連職種以外もこの問題に興味がることも窺われた。アンケートでは実際にリハビリテーションを提供していない施設も多く回収率が低かったものの,県内の実情のある程度の傾向をみることは出来た。今回の活動を通して県内リハビリテーションの傾向を把握する事ができ,今後の県士会活動の課題にも繋げられる有意義な活動であったと思う。

【結論】県士会の活動をするに当たり,理学療法士のみではなく,他職種も交えたシンポジウムやアンケート調査を実施することは理学療法士に対する問題と課題をさらに明確化することができ,有意義な活動であると思われる