[P1-A-0085] 当院回復期リハビリテーション病棟における歩行自立判断指標の検討(続報)
脳血管疾患患者における検討
Keywords:歩行自立度, ファンクショナル バランス スケール, 前頭前野
【目的】
運動機能評価の他,前頭前野が関わると考えられる評価を用いて歩行自立を規定する因子を検討し,当院での歩行自立判断指標を作成すること。本研究は,第30回東海北陸理学療法学術大会で発表した同タイトルの,症例数を重ねた続報である。
【方法】
対象を当院回復期リハビリテーション病棟に入院した脳血管疾患患者とし,採用基準は,退院1週間前の時点で杖歩行または独歩が自力で可能な者とした。
測定項目は,年齢,性別,歩行自立の可否,functional balance scale(FBS),非麻痺側片脚立位,麻痺側下肢荷重率,timed up & go test(TUG),立位ステッピングテスト,stop walking when talking test(SWWT),frontal assessment battery(FAB),digit span逆唱,tapping span逆唱,trail making test(TMT)-Bとし,退院前1週間以内に,各項目を測定した。
解析は,対象を,杖歩行または独歩が自立している群(自立群)と,杖歩行または独歩が自力で可能だが監視が必要と判断されている群(非自立群)に群分けし,2群間で各測定項目の差異を比較した。有意差の認められた項目を独立変数に,歩行自立可否を従属変数にしてロジスティック回帰分析を行った。
【結果と考察】
採用基準に合致した対象者は40例(自立群24例,非自立群16例)であった。2群間に有意差が認められた各測定項目と(カットオフ値・AUC)は,性別,FBS(47点,0.98),非麻痺側片脚立位(2秒,0.98),麻痺側下肢荷重率(76.2%,0.84),TUG(14.0秒,0.97),立位ステッピングテスト(13回,0.97),FAB(14点,0.82),TMT-B(374秒,0.81)であった。ロジスティック回帰分析の結果,FBSのみが抽出された(P<0.05)。
自立を判別できなかった例ではFABやTMT-Bの成績が良好であったことから,運動機能をこれらの評価項目で表される前頭前野の能力が補完できる可能性を考えた。また,FBS以外の運動機能評価項目も自立群が良好であったことから,自立可否を判断する指標になりうると考える。
運動機能評価の他,前頭前野が関わると考えられる評価を用いて歩行自立を規定する因子を検討し,当院での歩行自立判断指標を作成すること。本研究は,第30回東海北陸理学療法学術大会で発表した同タイトルの,症例数を重ねた続報である。
【方法】
対象を当院回復期リハビリテーション病棟に入院した脳血管疾患患者とし,採用基準は,退院1週間前の時点で杖歩行または独歩が自力で可能な者とした。
測定項目は,年齢,性別,歩行自立の可否,functional balance scale(FBS),非麻痺側片脚立位,麻痺側下肢荷重率,timed up & go test(TUG),立位ステッピングテスト,stop walking when talking test(SWWT),frontal assessment battery(FAB),digit span逆唱,tapping span逆唱,trail making test(TMT)-Bとし,退院前1週間以内に,各項目を測定した。
解析は,対象を,杖歩行または独歩が自立している群(自立群)と,杖歩行または独歩が自力で可能だが監視が必要と判断されている群(非自立群)に群分けし,2群間で各測定項目の差異を比較した。有意差の認められた項目を独立変数に,歩行自立可否を従属変数にしてロジスティック回帰分析を行った。
【結果と考察】
採用基準に合致した対象者は40例(自立群24例,非自立群16例)であった。2群間に有意差が認められた各測定項目と(カットオフ値・AUC)は,性別,FBS(47点,0.98),非麻痺側片脚立位(2秒,0.98),麻痺側下肢荷重率(76.2%,0.84),TUG(14.0秒,0.97),立位ステッピングテスト(13回,0.97),FAB(14点,0.82),TMT-B(374秒,0.81)であった。ロジスティック回帰分析の結果,FBSのみが抽出された(P<0.05)。
自立を判別できなかった例ではFABやTMT-Bの成績が良好であったことから,運動機能をこれらの評価項目で表される前頭前野の能力が補完できる可能性を考えた。また,FBS以外の運動機能評価項目も自立群が良好であったことから,自立可否を判断する指標になりうると考える。