[P1-B-0095] 当クリニックにおける関節リウマチ患者に対する年1回リハビリテーション評価・指導の実際
Keywords:関節リウマチ, 外来, リハビリテーション
【目的】
当クリニックでは2007年より,外来関節リウマチ(RA)患者のほぼ全員を対象に,年に1回,理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の評価に基づいてリハビリテーション(リハ)の指導を行っている。今回,当クリニックに通院しているRA患者の特徴とリハ評価・指導の内容を把握することを目的に,診療録を基に調査を行ったので報告する。
【方法】
2012年11月1日~2014年6月24日の間に,「RA年1回リハ評価・指導」を実施したRA患者210名を対象に,診療録から性別,年齢,罹病期間,使用薬剤,disease activity score 28 CRP〔DAS28(CRP)〕,全身60関節のX線評価による骨破壊関節数,四肢関節と足底部の疼痛,四肢の関節可動域(ROM),起居移動動作およびリハ指導内容を集計した。尚,骨破壊の評価は,X線をLarsen法にて評価し,grade2以上を骨破壊ありとした。
【結果と考察】
対象RA患者210名の性別は男性25名,女性185名で,年齢は平均64.5±11.7歳,罹病期間は平均15.6±10.8年であった。使用薬剤はメトトレキサートが61.7%,生物学的製剤が46.7%を占めていた。DAS28(CRP)による疾患活動性は平均2.29±0.98で,臨床的寛解が67.6%,低疾患活動性が14.3%,中疾患活動性が17.6%,高疾患活動性が0.5%であり,80%以上が寛解ないしは低疾患活動性が維持されていた。しかし,骨破壊は88.6%,疼痛は79.0%,ROM制限は96.2%の患者にみられ,起居移動動作に問題のある患者は71.9%であった。リハの指導内容は,対象RA患者全員に関節保護指導が行われていたが,それ以外の指導は定期的指導によって少なくなり,動作方法の見直しが32件,家庭での運動療法の指導が19件,靴の調整が18件,装具作製が18件,転倒注意が10件,包帯療法が5件などであった。以上より,進行性で疾患と障害が共存するRA患者のADLを維持・向上させるためには,薬物療法だけでなくPT・OTが定期に評価・指導を行うことが重要であると考えた。
当クリニックでは2007年より,外来関節リウマチ(RA)患者のほぼ全員を対象に,年に1回,理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の評価に基づいてリハビリテーション(リハ)の指導を行っている。今回,当クリニックに通院しているRA患者の特徴とリハ評価・指導の内容を把握することを目的に,診療録を基に調査を行ったので報告する。
【方法】
2012年11月1日~2014年6月24日の間に,「RA年1回リハ評価・指導」を実施したRA患者210名を対象に,診療録から性別,年齢,罹病期間,使用薬剤,disease activity score 28 CRP〔DAS28(CRP)〕,全身60関節のX線評価による骨破壊関節数,四肢関節と足底部の疼痛,四肢の関節可動域(ROM),起居移動動作およびリハ指導内容を集計した。尚,骨破壊の評価は,X線をLarsen法にて評価し,grade2以上を骨破壊ありとした。
【結果と考察】
対象RA患者210名の性別は男性25名,女性185名で,年齢は平均64.5±11.7歳,罹病期間は平均15.6±10.8年であった。使用薬剤はメトトレキサートが61.7%,生物学的製剤が46.7%を占めていた。DAS28(CRP)による疾患活動性は平均2.29±0.98で,臨床的寛解が67.6%,低疾患活動性が14.3%,中疾患活動性が17.6%,高疾患活動性が0.5%であり,80%以上が寛解ないしは低疾患活動性が維持されていた。しかし,骨破壊は88.6%,疼痛は79.0%,ROM制限は96.2%の患者にみられ,起居移動動作に問題のある患者は71.9%であった。リハの指導内容は,対象RA患者全員に関節保護指導が行われていたが,それ以外の指導は定期的指導によって少なくなり,動作方法の見直しが32件,家庭での運動療法の指導が19件,靴の調整が18件,装具作製が18件,転倒注意が10件,包帯療法が5件などであった。以上より,進行性で疾患と障害が共存するRA患者のADLを維持・向上させるためには,薬物療法だけでなくPT・OTが定期に評価・指導を行うことが重要であると考えた。