第50回日本理学療法学術大会

Presentation information

ポスター

都道府県士会などの活動研究報告 ポスター8

スポーツ支援2

Sat. Jun 6, 2015 11:25 AM - 12:25 PM ポスター会場 (展示ホール)

座長:河野礼治(新別府病院 リハビリテーション科)

[P2-0384] 福岡県理学療法士会の飯塚国際車いすテニス大会での取り組み

松井夏穂1,2, 中田浩一1,2, 吉井剛1,3, 吉村直人1,4, 小柳靖裕5 (1.公益社団法人福岡県理学療法士会公益事業推進部, 2.社会福祉法人柏芳会田川新生病医院, 3.医療法人仁正会鎌田病院, 4.医療法人社団水光会宗像水光会病院, 5.社会医療法人製鉄記念八幡病院)

Keywords:車いすテニス, 理学療法サービス, 障がい者スポーツ

【目的】
公益社団法人福岡県理学療法士会(以下県士会)は,九州車いすテニス協会主催の飯塚国際車いすテニス大会(以下本大会)で1995年より理学療法サービスルームを運営している。本大会は,1985年から毎年5月に福岡県飯塚市で開催される国際大会であり,2004年よりスーパーシリーズに格付けされ,国内外のトップ選手を迎えている。現在は,トーナメントトレーナー派遣及び理学療法サービスルーム運営のためのスタッフを県士会活動として募集している。今回,2005年から2014年までの活動実績を調査したので報告する。
【活動報告】
サービスルーム開設は通年6日間である。1日のスタッフ数は平均10名であり,部屋を男女別とし同性療法士が担当している。利用者数は参加選手数に影響されるが,総選手数の30~57%で推移し,平均利用回数は2.2~3.4回である。直近の2014年の大会では,利用選手数55名(内訳;日本選手38名・海外選手17名,総選手数の55%),総利用者数63名(選手外含む),平均利用回数3.1回であった。治療部位は,上肢が約60%を占め,うち肩関節・肩甲帯が全体の30%であった。治療手技は,ストレッチが最も多く,試合前はコンディショニング及びテーピング,試合後は筋疲労回復の需要が高い。物理療法はアイシング・超音波(非熱効果)など急性期処置が多かった。
【考察】
毎年,初回利用時にアンケートを実施しており,アンケートの結果から高い評価を得ていることが示された。また,国内外問わず毎年利用する選手は増加傾向であり,今後更なるサービスの質の維持および向上が期待される。
【結論】
障がい者スポーツ分野では,疾病特有の障害とスポーツによる障害のどちらの知識も必要であり,理学療法士が大きく貢献できる分野である。経年的な関わりにより,選手や大会側に理学療法への認識が深まっていると思われ,今後も公益事業として継続的な活動を続けていく意義は大きいと考える。