第50回日本理学療法学術大会

講演情報

ポスター

都道府県士会などの活動研究報告 ポスター9

地域包括ケア

2015年6月6日(土) 13:50 〜 14:50 ポスター会場 (展示ホール)

座長:秋田裕(公益社団法人神奈川県理学療法士会事務所)

[P2-0395] 三重県理学療法士会の地域包括ケアシステム構築に向けた取り組み

伊藤卓也1,2, 小出益徳1, 南出光章1, 高橋猛1, 大西丈二3 (1.一般社団法人三重県理学療法士会, 2.主体会病院, 3.三重大学大学院医学系研究科地域包括ケア・老年医学産学官連携講座)

キーワード:県士会活動, 地域包括ケアシステム, アクションプラン

【目的】
三重県理学療法士会では,平成25年12月の緊急理事会で地域包括ケアシステム推進委員会を設置し,地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを開始した。そこで今回は,平成25年12月~平成26年11月までの約1年の間の活動と,そこから見えてきた県士会活動の課題について報告する。
【活動報告】
県内の地域包括ケアシステムの取り組みを推進していくにあたり,アクションプランを策定し,組織づくり(人材・内部構造)や,関係づくり(行政・地域・他職種)に取り組んできた。主な内容は,各市町担当会員の任命,情報共有ツールの整備,行政会議の出席,市民・会員向けの啓発活動,OT県士会やST県士会との協力事業などを展開してきた。また情勢の変化,あるいは行政や地域の求めに応じて,取り組まなければならない事項も生じたため,その都度,会議やメールなどで連絡をとりながら,対応にあたってきた。
【考察】
当会では,これまで研修会や学会といった,いわゆる「専門性の研鑽」が主な活動であった。しかし地域包括ケアシステムへの取り組みの中で,「社会や地域の中における理学療法士としての活動」が求められる状況となった。アクションプランを実行していくにあたっては,現状の組織力を考慮しながらプランニングされている。しかし変わりゆく状況に対応していくためには,組織としていかに迅速かつ柔軟に対応や決断できるか,また活動の企画や実働に携われるマンパワーを確保できるかが大きな課題となることを痛感した。
【結論】
平成25年12月より,当会では地域包括ケアシステムの実現に向けて,本格的な活動を開始した。様々なプランを企画し,実行してきたが,状況の変化や地域や行政からの求めに応じて,新たな活動の企画や実行が必要な場面が生じてきた。組織として,迅速かつ柔軟に対応できるような組織作り,その企画や活動に携われる人材づくりの確保が今後の課題となる。