[P2-A-0415] 家族への介助指導方法と工夫
キーワード:家族指導, 最大能力, 直接介入
【目的】
回復期に携わるセラピストの役割として,入院中に患者の能力を最大限に引き出すことに主眼を置きがちだが,退院後の生活に向けて環境設定や家族指導も大きな役割の一つである。今回,介助指導を家族へ伝達する上で工夫を行ったので,ここに報告する。
【症例提示】
脳室内出血を発症し水頭症を認め,CTアンギオにてもやもや病と診断。脳ドレナージ,外減圧術,左右間接血行再建術及び頭蓋形成術施行。発症より一年経過後L-Pシャント術施行。その後,当院にて半年間のリハビリを実施した。
20代女性,JCS:I-3,簡単な従命,模倣は可能,Br.stage:右V-V-III,左III-III-III,感覚:中等度鈍麻,FIM:運動16/91認知11/35合計27/126。基本動作は,協力動作あり一部介助レベル。病棟では,日中連続3~4時間リクライニング車椅子にて過ごされている。
【経過と考察】
家族から希望があり,歩行介助指導を開始した。まず①患者の身体機能を解剖学に沿って説明。②立ち上がりにおいて重心移動と患者の反応を体験。③座位,立位でのリーチ動作から伸展活動を促す自主トレーニングを家族と実施。④リハビリ時間内に歩行練習指導。以上のような手順にて段階的な指導を行った。
我々セラピストは,患者の身体機能を評価し様々な反応を感じながら最大能力を発揮できるよう促している。しかし家族は知識も経験も無く焦りや不安も重なり介助者ペースで介助してしまう為,患者の能力を制限してしまうことが多々ある。今回,段階的な指導を行うが,まだ家族が患者の反応を感じるには至っていなかった為,「待つ」という感覚を家族が介助している中でセラピストが直接介入しタイミングを体験してもらった。これにより,歩行が患者ペースとなり患者の最大能力の発揮につながった。患者の反応を実感する上で,「待つ」という感覚を直接介入しタイミングを体験してもらうことが有効な方法であったと考える。
回復期に携わるセラピストの役割として,入院中に患者の能力を最大限に引き出すことに主眼を置きがちだが,退院後の生活に向けて環境設定や家族指導も大きな役割の一つである。今回,介助指導を家族へ伝達する上で工夫を行ったので,ここに報告する。
【症例提示】
脳室内出血を発症し水頭症を認め,CTアンギオにてもやもや病と診断。脳ドレナージ,外減圧術,左右間接血行再建術及び頭蓋形成術施行。発症より一年経過後L-Pシャント術施行。その後,当院にて半年間のリハビリを実施した。
20代女性,JCS:I-3,簡単な従命,模倣は可能,Br.stage:右V-V-III,左III-III-III,感覚:中等度鈍麻,FIM:運動16/91認知11/35合計27/126。基本動作は,協力動作あり一部介助レベル。病棟では,日中連続3~4時間リクライニング車椅子にて過ごされている。
【経過と考察】
家族から希望があり,歩行介助指導を開始した。まず①患者の身体機能を解剖学に沿って説明。②立ち上がりにおいて重心移動と患者の反応を体験。③座位,立位でのリーチ動作から伸展活動を促す自主トレーニングを家族と実施。④リハビリ時間内に歩行練習指導。以上のような手順にて段階的な指導を行った。
我々セラピストは,患者の身体機能を評価し様々な反応を感じながら最大能力を発揮できるよう促している。しかし家族は知識も経験も無く焦りや不安も重なり介助者ペースで介助してしまう為,患者の能力を制限してしまうことが多々ある。今回,段階的な指導を行うが,まだ家族が患者の反応を感じるには至っていなかった為,「待つ」という感覚を家族が介助している中でセラピストが直接介入しタイミングを体験してもらった。これにより,歩行が患者ペースとなり患者の最大能力の発揮につながった。患者の反応を実感する上で,「待つ」という感覚を直接介入しタイミングを体験してもらうことが有効な方法であったと考える。