第50回日本理学療法学術大会

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ポスター

調査研究 ポスター6

教育/産業

Sat. Jun 6, 2015 1:50 PM - 2:50 PM ポスター会場 (展示ホール)

[P2-B-0463] 当院リハビリテーション部におけるコミュニケーションの実態調査

篠田麻衣, 小山理惠子, 塚原都代, 川上亮子, 加藤裕理, 柴田さおり, 奥津悠斗 (鎌倉リハビリテーション聖テレジア病院)

Keywords:コミュニケーション, 実態調査, アンケート

【目的】当院は回復期リハビリテーション病床を128床有しており,120名のセラピストが在籍している。平均経験年数は4.3年,経験年数1~3年目が全体の45%を占め,多数の職員間における情報交換に難渋することも多い。本研究ではリハビリテーション部(以下リハ部)におけるコミュニケーションの実態調査および改善案の検討を目的に,セラピストを対象にアンケート調査を行った。
【方法】対象は当院リハ部在籍の120名(PT79名,OT32名,ST9名)とし,独自に作成した質問紙に無記名で回答を求めた。属性として臨床経験年数A群:1~2年目,B群:3~4年目,C群:5~7年目,D群:8年目以上を質問した。設問内容は業務上におけるコミュニケーションが①成立しない場合の問題点②成立するために工夫している点とし,情報を伝える側(a),受ける側(b)の2つの視点で自由記載の回答を求めた。各回答はKJ法を用いてカテゴリー分けし,各群の傾向を百分率で示した。
【結果と考察】有効回答数110名(A群38名,B群31名,C群23名,D群15名),回答率91.7%。aにおける設問①では「言語表現の難しさ」についてA~C群で約50%,D群で29%が回答した。D群では他に25%が「相手の理解度の確認不足」と回答した。これに対し設問②ではA~C群で「予め伝達内容の要点をまとめる」が多く(29~46%)D群で「相手の理解度の確認」が40%を占めた。bにおける設問①では,「理解したつもり」と回答した割合がA(69%),B(39%)群で多かった。これに対し設問②ではA,C群で「受けた内容の確認」が,D群ではそれに加え「相手が伝達内容をまとめられるように促す」が多かった。各群の回答において問題点と工夫が対応しているが,工夫が問題点の解決法として成果を挙げていない結果と捉えることができる。コミュニケーションの改善には,回答に挙がった工夫の具体的な方法について更なる調査・検討をしていく必要があると考える。