[P2-C-0441] 両側特発性大腿骨頭壊死症に対する濃縮自家骨髄血移植術(concentrated autologous bone marrow aspirate transplantation:CABMAT)後の理学療法
水中運動療法を用いて
Keywords:特発性大腿骨頭壊死症, 濃縮自家骨髄血移植術, 水中運動療法
【目的】
濃縮自家骨髄血移植術(CABMAT)は,特発性大腿骨頭壊死症(osteonecrosis of the femoral head:ONFH)に対する骨頭温存手術であり,患者の腸骨から骨髄血を採取し遠心分離後に濃縮した骨髄血を大腿外側から壊死部に注入移植する低侵襲手術である。
今回,CABMAT後の両側ONFH症例に水中運動療法を含めた理学療法を行ったため報告する。
【症例提示】
症例はステロイド性両側ONFH症例7例(男性5例,女性2例)であり,手術時平均年齢は37.9±10.6歳であった。CABMAT後,平均23.5±5.3日でリハビリテーションを目的に当院へ転院した。転院時に疼痛の訴えはなかったが,術前に疼痛が強かった側の股関節(ONFHの壊死域局在による病型分類:TypeC1~C2,ONFHの病期分類:Stage3A~3B)に可動域制限を認める症例が多かった。
【経過と考察】
術後6週間は完全免荷とし,その後2週ごとに,1/3荷重,1/2荷重,2/3荷重と段階的荷重練習を行い,術後12週より全荷重とした。術後6週間は,関節可動域練習,筋力強化練習,ADL動作指導,両下肢免荷を守った上での移乗動作の自立を中心に理学療法プログラムを実施した。術後6週から水中運動療法を開始し,加えて荷重練習や動作指導を実施し,術後10週から両松葉杖歩行を開始した。水中運動療法導入前は荷重が安定する術後10週から歩行練習を行っていたが,水中運動療法の導入により術後6週と早期に開始することが可能となり,より円滑に歩行練習をすすめることが可能であった。
今回,CABMAT後の両側ONFH症例に対し,早期から歩行練習を開始できる水中運動療法を実施した。全症例で水中運動療法によるバイタルサインの変化や荷重時痛,骨頭圧潰の進行を認めることなく経過した。
今後は長期的なフォローアップや自律神経機能評価を行い,水中運動療法の有効性について検討予定である。
濃縮自家骨髄血移植術(CABMAT)は,特発性大腿骨頭壊死症(osteonecrosis of the femoral head:ONFH)に対する骨頭温存手術であり,患者の腸骨から骨髄血を採取し遠心分離後に濃縮した骨髄血を大腿外側から壊死部に注入移植する低侵襲手術である。
今回,CABMAT後の両側ONFH症例に水中運動療法を含めた理学療法を行ったため報告する。
【症例提示】
症例はステロイド性両側ONFH症例7例(男性5例,女性2例)であり,手術時平均年齢は37.9±10.6歳であった。CABMAT後,平均23.5±5.3日でリハビリテーションを目的に当院へ転院した。転院時に疼痛の訴えはなかったが,術前に疼痛が強かった側の股関節(ONFHの壊死域局在による病型分類:TypeC1~C2,ONFHの病期分類:Stage3A~3B)に可動域制限を認める症例が多かった。
【経過と考察】
術後6週間は完全免荷とし,その後2週ごとに,1/3荷重,1/2荷重,2/3荷重と段階的荷重練習を行い,術後12週より全荷重とした。術後6週間は,関節可動域練習,筋力強化練習,ADL動作指導,両下肢免荷を守った上での移乗動作の自立を中心に理学療法プログラムを実施した。術後6週から水中運動療法を開始し,加えて荷重練習や動作指導を実施し,術後10週から両松葉杖歩行を開始した。水中運動療法導入前は荷重が安定する術後10週から歩行練習を行っていたが,水中運動療法の導入により術後6週と早期に開始することが可能となり,より円滑に歩行練習をすすめることが可能であった。
今回,CABMAT後の両側ONFH症例に対し,早期から歩行練習を開始できる水中運動療法を実施した。全症例で水中運動療法によるバイタルサインの変化や荷重時痛,骨頭圧潰の進行を認めることなく経過した。
今後は長期的なフォローアップや自律神経機能評価を行い,水中運動療法の有効性について検討予定である。