[P2-C-0450] 当院ICUにおける,抜管時の理学療法士介入の取り組み
Keywords:抜管, 呼吸リハビリテーション, ICU
【目的】
現在,気管チューブ抜管時の理学療法士(以下PT)の介入の報告は少ない。呼吸理学療法(以下CPT)が再挿管予防に寄与するのではないかと考え,抜管時のPT介入を試みた。1年間の取り組みと今後の課題を報告する。
【方法】
2013年9月~2014年8月に当院ICUで抜管時にPTが介入した42例(平均年齢71±2歳)。抜管前より環境調整やCPT施行。抜管時は医師,看護師の援助を行い,抜管後,再度CPT施行する方法で介入し,再挿管の有無を横断的に観察した。またICU滞在日数,在院日数,端座位開始日をspearmanの順位相関係数にて解析した。
【結果と考察】
各診療科で介入する事でき,心臓外科16例,呼吸器内科7例,外科6例,脳外科4例,内科6例,循環器内科3例であった。再挿管例は6例であった。平均ICU滞在日数9±4日,平均在院日数53±47日,平均端座位開始日1±1.4日であった。ICU滞在日数と端座位開始日の間に有意な相関(r=0.4,p=0.015)を認めた。抜管直前よりCPT施行する事により,気道クリアランス,覚醒の向上,抜管後リスクの予測が可能であり,また,抜管直後に排痰や呼吸介助を施行し,呼吸状態の安定が得られると考える。特に抜管前後の覚醒は重要で,適切な鎮静,環境設定や呼びかけにより覚醒が向上し,さらに座位での深呼吸練習は咳嗽力向上やFRC増大ができると考える。また,抜管時にカフ上に貯留した分泌物の垂れ込みが,換気を妨げ,呼吸状態が増悪する事が多い。それらをクリアランスする為に抜管直後のCPTは必要であると考える。端座位開始日とICU滞在日数の間に相関がみられた。抜管時にCPTを施行し呼吸状態を安定させる事で,抜管日から端座位が開始でき,離床が促され,早期ICU退室に繋がるのではないかと考えた。各科で再挿管例があり,疾患別アプローチ方法の検討が必要である。また,非介入群と比較を行い,PT介入の効果を検討する必要がある。介入できるPT育成や介入システム構築等も課題である。
現在,気管チューブ抜管時の理学療法士(以下PT)の介入の報告は少ない。呼吸理学療法(以下CPT)が再挿管予防に寄与するのではないかと考え,抜管時のPT介入を試みた。1年間の取り組みと今後の課題を報告する。
【方法】
2013年9月~2014年8月に当院ICUで抜管時にPTが介入した42例(平均年齢71±2歳)。抜管前より環境調整やCPT施行。抜管時は医師,看護師の援助を行い,抜管後,再度CPT施行する方法で介入し,再挿管の有無を横断的に観察した。またICU滞在日数,在院日数,端座位開始日をspearmanの順位相関係数にて解析した。
【結果と考察】
各診療科で介入する事でき,心臓外科16例,呼吸器内科7例,外科6例,脳外科4例,内科6例,循環器内科3例であった。再挿管例は6例であった。平均ICU滞在日数9±4日,平均在院日数53±47日,平均端座位開始日1±1.4日であった。ICU滞在日数と端座位開始日の間に有意な相関(r=0.4,p=0.015)を認めた。抜管直前よりCPT施行する事により,気道クリアランス,覚醒の向上,抜管後リスクの予測が可能であり,また,抜管直後に排痰や呼吸介助を施行し,呼吸状態の安定が得られると考える。特に抜管前後の覚醒は重要で,適切な鎮静,環境設定や呼びかけにより覚醒が向上し,さらに座位での深呼吸練習は咳嗽力向上やFRC増大ができると考える。また,抜管時にカフ上に貯留した分泌物の垂れ込みが,換気を妨げ,呼吸状態が増悪する事が多い。それらをクリアランスする為に抜管直後のCPTは必要であると考える。端座位開始日とICU滞在日数の間に相関がみられた。抜管時にCPTを施行し呼吸状態を安定させる事で,抜管日から端座位が開始でき,離床が促され,早期ICU退室に繋がるのではないかと考えた。各科で再挿管例があり,疾患別アプローチ方法の検討が必要である。また,非介入群と比較を行い,PT介入の効果を検討する必要がある。介入できるPT育成や介入システム構築等も課題である。