第50回日本理学療法学術大会

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調査研究 ポスター6

教育/産業

2015年6月6日(土) 16:10 〜 17:10 ポスター会場 (展示ホール)

[P2-C-0464] リハビリスタッフへのワークライフバランスに関するアンケート調査

水谷智恵美, 泉沢祐樹 (主体会病院)

キーワード:ライフイベント, ワークライフバランス, アンケート

【目的】
2014年6月現在,日本理学療法士協会の平均年齢は32.6歳と若く,当院でも同様の状況である。そのため,転職,結婚や出産および育児等のライフイベントを迎えるスタッフも少なくない。しかし,残業や勉強会等で定刻退社が困難なため,特に女性スタッフでライフイベントに対する不安の声も多い。そこで今回,ワークライフバランス(以下WLB)をスタッフがどのように捉えているかを把握するため,アンケート調査を行ったので報告する。
【方法】
対象は当院勤務のスタッフ70名とし,メーリングリストにてwebアンケートのlinkを送信し,趣旨に同意したスタッフがlink先のwebアンケートに匿名で回答した。アンケート内容は,①現在の仕事に不安はあるか,②転職を考えているか,③結婚願望はあるか,④結婚を仕事上の問題で躊躇するか,⑤出産に伴う休暇や保障に関する法律を知っているか,⑥仕事と家庭の両立はできているかとし,回答は「ない」「少しある」「ある程度ある」「かなりある」の4段階選択式とした。また仕事と家庭の両立の方法について自由記載項目を設けた。
【結果と考察】
アンケートの有効回答率は86%であった。各々の設問に対し「ある程度ある」および「かなりある」の回答率は,①仕事の不安が62%,②転職が23%,③結婚願望が89%,④結婚の躊躇が22%,⑥両立が55%となった。また⑤法律は71%が知らないと回答し,知っているとの回答は0%であった。
今回のアンケートは女性に限定せず行ったが,仕事上の問題で結婚を躊躇すると回答した者程,法律や制度を理解していなかった。また自由記載項目では40%の者がWLBについて言及した。WLBに関する施策の理解にも個人差が大きく,ライフイベントに直面しなければ法律等にも関心を持てないと捉えられた。
少子高齢化が急速に進む中,当院においてライフイベントに伴う不安を軽減するための情報発信が必要と考えられた。