第50回日本理学療法学術大会

講演情報

ポスター

都道府県士会などの活動研究報告 ポスター12

子供への対応

2015年6月7日(日) 09:40 〜 10:40 ポスター会場 (展示ホール)

座長:北里堅二(菊南病院 リハビリテーション部)

[P3-0879] 静岡県理学療法士会 公益事業局における小・中・高校野球選手に対する
障害予防サポート体制の紹介

甲賀英敏1,2, 岡部敏幸1,2 (1.静岡県理学療法士会公益事業局, 2.掛川市袋井市病院企業団立中東遠総合医療センター)

キーワード:野球, 障害予防, 地域

【目的】
我々は「選手自身の自己管理と障害予防に関する意識を高めること」を目標に掲げ,メディカルサポート(MS)活動を大会期間中に硬式高校野球選手に対し実施し12年が経過した。12年間の間,障害を予防する為にはどのような活動をしたらよいか試行錯誤を重ね,現在ではMS訪問事業,小中学生を対象とした野球障害予防教室を開催している。今回はこれらの活動について紹介する。
【活動報告】
静岡県理学療法士会は,財団法人静岡県高等学校野球連盟の依頼を受け,2003年の第85回全国高等学校野球選手権静岡大会よりMS活動を開始し,2014年の第96回大会で12年が経過した。当初の目標を達成する為には,選手の障害予防教育は大会時におけるMS以上に,日常の部活動の現場で行われるべきであると強く考えるようになった。そこで2011年4月よりMS訪問事業を開始させた。この活動は実際に学校に赴き,①ケガや障害に関する相談②早期医療機関への紹介③障害予防の啓蒙を主として行っている。MS訪問事業を行って,小中学生の頃に発症した障害が高校生になっても完治せずにプレーしている選手を多く見受けた。障害を予防するには,高校生からではすでに遅く,小中学生の時期から行わなければならないと感じ,平成25年度より,小中学生の野球選手・父兄・指導者を対象とした野球障害予防教室を開始した。
【考察】
このように我々は野球選手の底辺である小中学生から,高校生までの障害予防活動を行っている。しかし,まだ小中学生への障害予防活動は一部の地域でしか実施していないため,徐々に活動範囲を広げていきたい。また,小学生から高校生までの一貫した障害予防体制の構築も必要だと感じている。
【結論】
野球開始と同時に,障害予防教育を行っていく必要がある。そのために,理学療法士が地域に密着して啓蒙を行っていく必要があると考えている。