[P3-A-0834] 地域包括ケア病棟における取り組み
キーワード:地域包括ケア病棟, 院内デイサービス, 自宅退院
【目的】
当院は2014年7月より地域包括ケア病棟を開設し,その主な対象を大腿骨頚部骨折(FNF)患者としている。今回はその現状と取り組みにつき調査,報告する。
【方法】
調査項目は2014年7月~9月に入棟した全患者131名の疾患分類,年齢,入院期間,退院先とFNF患者41名の年齢,入院前ADL,入院期間,退院先と入棟時-退院時のBarthel Index(B.I),Mini-Mental State Examination(MMSE),握力とした。
【結果と考察】
入棟患者の平均年齢は73.4±14.2歳,疾患分類はFNF31%THA44%その他骨折16%その他9%で,平均32.7±23.7日の入院期間を経て83%が自宅退院となった。FNF患者の平均年齢は83.2±9.6歳,受傷前は82%が自立歩行し,56%がADL動作は完全自立していた。平均入院期間は21.6±10日,入棟までの平均期間は10.8±4.6日,退院先は自宅80%有料10%回リハ5%その他病院2%老健2%であった。退院時屋内歩行能力は自立61%介助34%不可5%であったが,入棟-退院時B.Iは退院時に有意に改善し,MMSE,握力には差がなかった。
昨年度FNF患者の自宅退院率は30%であり,地域包括ケア病棟開設による在宅・生活復帰支援の充実が図れてきているといえる。また認知機能維持,自宅退院率向上できた背景には,院内デイサービスとして個別リハ以外にPTによる全身運動,OT,介護福祉士によるレクリエーションを平日40~60分程度行っている事や,看護師との病棟歩行練習を積極的に取り入れた事も影響があったと思われる。またカンファレンスに関しては入棟後5日目に退院方向先を検討し,2週間後もしくは退院前には家族,ケアマネージャ同席のもと実施,患者の現状および退院先の検討が十分に行われている。今後課題とするものは,転倒転落予防策や介護福祉士に対する定期的な教育などへの取り組みである。
当院は2014年7月より地域包括ケア病棟を開設し,その主な対象を大腿骨頚部骨折(FNF)患者としている。今回はその現状と取り組みにつき調査,報告する。
【方法】
調査項目は2014年7月~9月に入棟した全患者131名の疾患分類,年齢,入院期間,退院先とFNF患者41名の年齢,入院前ADL,入院期間,退院先と入棟時-退院時のBarthel Index(B.I),Mini-Mental State Examination(MMSE),握力とした。
【結果と考察】
入棟患者の平均年齢は73.4±14.2歳,疾患分類はFNF31%THA44%その他骨折16%その他9%で,平均32.7±23.7日の入院期間を経て83%が自宅退院となった。FNF患者の平均年齢は83.2±9.6歳,受傷前は82%が自立歩行し,56%がADL動作は完全自立していた。平均入院期間は21.6±10日,入棟までの平均期間は10.8±4.6日,退院先は自宅80%有料10%回リハ5%その他病院2%老健2%であった。退院時屋内歩行能力は自立61%介助34%不可5%であったが,入棟-退院時B.Iは退院時に有意に改善し,MMSE,握力には差がなかった。
昨年度FNF患者の自宅退院率は30%であり,地域包括ケア病棟開設による在宅・生活復帰支援の充実が図れてきているといえる。また認知機能維持,自宅退院率向上できた背景には,院内デイサービスとして個別リハ以外にPTによる全身運動,OT,介護福祉士によるレクリエーションを平日40~60分程度行っている事や,看護師との病棟歩行練習を積極的に取り入れた事も影響があったと思われる。またカンファレンスに関しては入棟後5日目に退院方向先を検討し,2週間後もしくは退院前には家族,ケアマネージャ同席のもと実施,患者の現状および退院先の検討が十分に行われている。今後課題とするものは,転倒転落予防策や介護福祉士に対する定期的な教育などへの取り組みである。