[P3-C-0810] 訪問リハビリテーションを利用する重度要介護者の長期的な要介護度変化とその関連要因
キーワード:訪問リハビリテーション, 要介護度, 多施設間調査
【目的】
訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)利用者の長期的な要介護度変化を多施設間で調査し,重度要介護者を対象に要介護度変化とその関連要因について明らかにすることを目的とした。
【方法】
全国の29訪問看護ステーションの訪問リハ利用者のうち,訪問リハ利用開始時に要介護3~5の認定を受けていた重度要介護者322人(年齢76.5±11.7歳)を対象とした。調査項目は,要介護度(利用開始時,初回更新時,調査時),年齢,性別,主疾患,同居者の有無,訪問リハ実施状況,介護サービス開始から6ヶ月以内の訪問リハ利用(早期訪問リハ),訪問以外のリハ実施の有無とした。対象者の利用開始時と初回更新時,調査時の要介護度を一元配置分散分析で比較した。また,要介護度軽度化に関わる要因を明らかにするため,要介護度軽度化の有無を従属変数とし,個人因子および訪問リハ実施状況を独立変数としたロジスティック回帰分析を行った。
【結果と考察】
要介護度変化を調査した結果,初回更新時に軽度化していた者が116人(36.0%),維持164人(50.9%),重度化42人(13.0%)であった。調査時では軽度化138人(42.9%),維持104人(32.3%),重度化80人(24.8%)であった。要介護度変化を比較した結果,利用開始時よりも初回更新時,調査時で要介護度が有意に軽度化していた(p<0.001)。重度要介護者の要介護度軽度化に関わる要因を探った結果,年齢(odds ratio:OR=0.974),利用期間(OR=0.986),早期訪問リハ(OR=2.260)の3要因が抽出された(p<0.01)。従って,年齢が若いこと,利用期間が短いこと,早期訪問リハを導入することが長期間の要介護度の軽度化に関わる要因であることがわかった。在宅療養者が介護を必要となった場合,在宅混乱期の関わりが重要で,早期から在宅で生活リズムを作り,不活動を予防することが必要であり,早期の訪問リハ導入が要介護度の軽度化に寄与することが示された。
訪問リハビリテーション(以下,訪問リハ)利用者の長期的な要介護度変化を多施設間で調査し,重度要介護者を対象に要介護度変化とその関連要因について明らかにすることを目的とした。
【方法】
全国の29訪問看護ステーションの訪問リハ利用者のうち,訪問リハ利用開始時に要介護3~5の認定を受けていた重度要介護者322人(年齢76.5±11.7歳)を対象とした。調査項目は,要介護度(利用開始時,初回更新時,調査時),年齢,性別,主疾患,同居者の有無,訪問リハ実施状況,介護サービス開始から6ヶ月以内の訪問リハ利用(早期訪問リハ),訪問以外のリハ実施の有無とした。対象者の利用開始時と初回更新時,調査時の要介護度を一元配置分散分析で比較した。また,要介護度軽度化に関わる要因を明らかにするため,要介護度軽度化の有無を従属変数とし,個人因子および訪問リハ実施状況を独立変数としたロジスティック回帰分析を行った。
【結果と考察】
要介護度変化を調査した結果,初回更新時に軽度化していた者が116人(36.0%),維持164人(50.9%),重度化42人(13.0%)であった。調査時では軽度化138人(42.9%),維持104人(32.3%),重度化80人(24.8%)であった。要介護度変化を比較した結果,利用開始時よりも初回更新時,調査時で要介護度が有意に軽度化していた(p<0.001)。重度要介護者の要介護度軽度化に関わる要因を探った結果,年齢(odds ratio:OR=0.974),利用期間(OR=0.986),早期訪問リハ(OR=2.260)の3要因が抽出された(p<0.01)。従って,年齢が若いこと,利用期間が短いこと,早期訪問リハを導入することが長期間の要介護度の軽度化に関わる要因であることがわかった。在宅療養者が介護を必要となった場合,在宅混乱期の関わりが重要で,早期から在宅で生活リズムを作り,不活動を予防することが必要であり,早期の訪問リハ導入が要介護度の軽度化に寄与することが示された。