第50回日本理学療法学術大会

講演情報

ポスター

調査研究 ポスター9

地域包括ケア

2015年6月7日(日) 13:10 〜 14:10 ポスター会場 (展示ホール)

[P3-C-0833] 地域包括ケアに対する意識調査

理学療法部門責任者及び地域包括支援センターを対象に

北里堅二 (熊本県理学療法士協会)

キーワード:アンケート調査, 地域包括ケア, 理学療法士

【目的】熊本県理学療法士協会では,今後の地域包括ケア推進に向けた活動の指針を作成する際の基礎資料とする目的で,県下の理学療法士が在籍する施設の部門責任者と,地域包括支援センターに対しアンケート調査を行った。
【方法】理学療法部門の責任者に対しては,当協会の会員が在籍する施設に対し,ファックスにて調査の依頼を行い,調査票を当協会のホームページからダウンロードし,メールで返信する方法で調査を実施した。地域包括支援センターには依頼文とともに調査用紙を郵送し,返信用封筒を同封し郵送で調査を実施した。

【結果と考察】回収率は施設部門責任者が約15%,地域包括支援センターが約58%であった。理学療法士の回答者群は,地域ケア会議に対する認識や参加の経験は約半数にとどまっている。今後の地域ケア会議への参加に関しては回答者の9割以上が参加を希望する回答となったが,施設の業務との両立に支障がないか心配する声も聞かれた。介護予防事業に関しては,回答者の6割近くがかかわりを持った経験を有しており,今後のかかわりに関しても9割近くの回答者がその必要性を認識していた。
地域包括支援センターの回答では,地域ケア会議は殆どのセンターで開催されており,リハビリテーション専門職の参加に関して9割以上の期待があるにもかかわらず,実際の参加は1割ほどに止まった。介護予防事業への理学療法士の関与は8割を超えるものの,地域リハ広域支援センターの負担が多いのではないかと推察される結果となった。
それぞれの地域の特徴,実情にあった地域包括ケア計画の策定及び実践のために,我々理学療法士に期待されているものは決して小さくはない。熊本県理学療法士協会としても,いろいろな面で地域包括ケア実現のために,関係各方面と協力・協同しながら活動を進めてゆきたいと考える。