[P3-C-0836] 複数の通所リハビリテーション利用者の運動機能とADL特性について
~特徴の異なる施設間での比較~
キーワード:通所リハビリテーション, ADL, 運動機能
【目的】
近年,通所リハビリテーション施設(以下デイケア)の利用者を対象とした調査研究が散見されるようになったが,施設の特性を考慮した研究は見られない。よって今回は,特徴の異なるデイケア利用者の運動機能とADL能力を測定し,各施設の利用者間の能力に特性があるかを明らかにすることを目的とした。
【方法】
対象施設は,運動機能向上特化型である半日型デイケア(以下施設1:n=72),通所専用の1日型デイケア(以下施設2:n=27),老人保健施設併設型のデイケア(以下施設3:n=35)の3つとした。測定項目は,年齢,要介護度などの基本情報や,Functional Reach test(以下FR),体前屈などの運動機能7項目,FIMの運動13項目を測定した。
統計学的分析としては,まず施設を独立変数,各測定項目を従属変数として分散分析とカイ二乗検定を実施した。次に,分散分析で各施設間に著明な有意差を認めた変数を基にクラスター分析を実施し,各利用者の類型化を図った。統計学的処理にはIBM SPSS ver22を用いた。
【結果と考察】
各施設間での比較を行った結果,体前屈,FR,FIMの浴槽移乗に関しては全ての群間で有意差を認めた。次に上記3項目を変数としてクラスター分析を実施した結果,運動機能が突出して高い群や,各機能が最低値を示す群,認知機能が低下している群など,対象者は5つのグループに分類された。以上の結果を統合した結果,施設1は約8割が運動機能・ADLが高い集団に属しており,施設2は運動機能・ADL能力の中間層が半数以上属しており,施設3は,約3割が非常に身体機能の低下している利用者であることが明らかになった。
今回の結果から,特徴が異なるデイケア利用者の運動機能とADL能力は,施設間によって異なり,様々な特性を持ったグループが異なった分布で存在することが明らかとなった。今後はマルチレベル分析等を活用し,特性が異なる施設のさらなる特徴を明らかにする必要性があると考えられる。
近年,通所リハビリテーション施設(以下デイケア)の利用者を対象とした調査研究が散見されるようになったが,施設の特性を考慮した研究は見られない。よって今回は,特徴の異なるデイケア利用者の運動機能とADL能力を測定し,各施設の利用者間の能力に特性があるかを明らかにすることを目的とした。
【方法】
対象施設は,運動機能向上特化型である半日型デイケア(以下施設1:n=72),通所専用の1日型デイケア(以下施設2:n=27),老人保健施設併設型のデイケア(以下施設3:n=35)の3つとした。測定項目は,年齢,要介護度などの基本情報や,Functional Reach test(以下FR),体前屈などの運動機能7項目,FIMの運動13項目を測定した。
統計学的分析としては,まず施設を独立変数,各測定項目を従属変数として分散分析とカイ二乗検定を実施した。次に,分散分析で各施設間に著明な有意差を認めた変数を基にクラスター分析を実施し,各利用者の類型化を図った。統計学的処理にはIBM SPSS ver22を用いた。
【結果と考察】
各施設間での比較を行った結果,体前屈,FR,FIMの浴槽移乗に関しては全ての群間で有意差を認めた。次に上記3項目を変数としてクラスター分析を実施した結果,運動機能が突出して高い群や,各機能が最低値を示す群,認知機能が低下している群など,対象者は5つのグループに分類された。以上の結果を統合した結果,施設1は約8割が運動機能・ADLが高い集団に属しており,施設2は運動機能・ADL能力の中間層が半数以上属しており,施設3は,約3割が非常に身体機能の低下している利用者であることが明らかになった。
今回の結果から,特徴が異なるデイケア利用者の運動機能とADL能力は,施設間によって異なり,様々な特性を持ったグループが異なった分布で存在することが明らかとなった。今後はマルチレベル分析等を活用し,特性が異なる施設のさらなる特徴を明らかにする必要性があると考えられる。