第50回日本理学療法学術大会

講演情報

合同シンポジウム

日本医学教育学会 合同シンポジウム2

医学教育の進歩と理学療法

2015年6月5日(金) 16:00 〜 17:50 第2会場 (ホールC)

座長:浅香満(高崎健康福祉大学 保健医療学部理学療法学科)

[TS-05-2] 卒後教育にかかる指導者育成

北村聖 (日本医学教育学会副理事長/東京大学大学院医学系研究科附属医学教育国際研究センター)

医師の卒後臨床研修は平成16年から2年間が必修になった。すべての臨床医は,6年間の学部教育の後,国家試験に合格し,臨床研修病院で2年間スーパーローテーションを行って,よく見る疾患については何かの医師であろうとも適切に対応できることとされた。それに伴い,臨床研修指導医の要件も定められ,7年以上の臨床経験を持ち,指導者講習会などで教育法を学んだものとされた。修了者には厚生労働省医政局長の印のある修了証が渡される。
また指導医講習会の開催指針では16時間以上の期間が定められ,また講習内容も制度の説明のほか,カリキュラム立案や指導医の在り方などが教育されるべき内容と通知されている。カリキュラム立案では従来から行われているGIOやSBOの作成に基づいたものや,アウトカム基盤型教育などが教育内容と考えられ,指導医の在り方ではフィードバック法,メンタリング,プロフェッショナリズム,キャリアパス支援などが例示されている。
講演ではこれらの内容を含んだ指導医講習会の在り方を紹介し,特に,卒直後の医療者が研修期間中に学ぶべきことの最も重要なものは何かなどを議論する。