[Y-06] 理学療法士に子どもの危機が救えるか
―地域小学生における運動器・スポーツ障害予防のテーラーメイドアプローチ―
幼少期の運動機能の低下は,高齢期にまで影響を及ぼすため,高齢者のロコモティブシンドロームを防ぐためにも,幼少期からの運動習慣の形成が重要とされている。近年,全国各地で整形外科医を中心とした運動器検診が行われており,幼少期からの運動器・スポーツ障害を予防する取り組みが拡大している。
我々は地域小学生119名に対して運動機能の評価および運動指導を実施し,障害の早期発見・早期予防の実現を目指して,運動器障害予防システムの構築を図っている。内容は,地域小学生を対象に運動器障害調査および体力テストを利用した運動機能評価の実施と運動指導である。これまでに実施されてきた運動器検診は,身体の変形や柔軟性などの簡易的評価に留まり,運動機能を十分に評価出来るとは言い難い内容であった。我々の運動機能評価では,走動作(50m走),跳動作(立ち幅跳び),投動作(ソフトボール投げ)の3種の基本動作を高速度カメラにて撮影し,運動パターンの評価から運動指導を行っている。得られた結果は,個別の指導に役立てるだけでなく,小中学校や地域スポーツ団体での健康支援事業にも活用している。
本活動は平成24年度より継続して実施しており,子どもの障害予防だけでなく,現代の子どもたちの発達的特徴を把握することも目的としている。投げる,跳ぶなどの基本的な運動機能に関しては,小学校低学年までに習得することが望ましいとされており,発達の遅れは青年期以降では取り返しが難しくなるため,継続的なサポートを行っていく必要がある。
今回の内容をシステム化し,様々な教育機関へと拡大して運動器障害を予防していくことが望まれる。動作分析を活かしたコホート研究としても継続して取り組む予定となっている。本事業での取り組みは,健康増進および地域貢献において有益であるだけでなく,理学療法士の職域拡大にも寄与する活動である。
我々は地域小学生119名に対して運動機能の評価および運動指導を実施し,障害の早期発見・早期予防の実現を目指して,運動器障害予防システムの構築を図っている。内容は,地域小学生を対象に運動器障害調査および体力テストを利用した運動機能評価の実施と運動指導である。これまでに実施されてきた運動器検診は,身体の変形や柔軟性などの簡易的評価に留まり,運動機能を十分に評価出来るとは言い難い内容であった。我々の運動機能評価では,走動作(50m走),跳動作(立ち幅跳び),投動作(ソフトボール投げ)の3種の基本動作を高速度カメラにて撮影し,運動パターンの評価から運動指導を行っている。得られた結果は,個別の指導に役立てるだけでなく,小中学校や地域スポーツ団体での健康支援事業にも活用している。
本活動は平成24年度より継続して実施しており,子どもの障害予防だけでなく,現代の子どもたちの発達的特徴を把握することも目的としている。投げる,跳ぶなどの基本的な運動機能に関しては,小学校低学年までに習得することが望ましいとされており,発達の遅れは青年期以降では取り返しが難しくなるため,継続的なサポートを行っていく必要がある。
今回の内容をシステム化し,様々な教育機関へと拡大して運動器障害を予防していくことが望まれる。動作分析を活かしたコホート研究としても継続して取り組む予定となっている。本事業での取り組みは,健康増進および地域貢献において有益であるだけでなく,理学療法士の職域拡大にも寄与する活動である。