パネル討論「放射線でがんが増えるのか？」

[2201-04-03] マウスではゲノム変異ががんリスクを増やす場合もある

〇柿沼 志津子¹ (1. 量子科学技術研究開発機構　放射線医学研究所)

原爆被爆後の生存者の疫学調査や実験動物を使った放射線の影響研究から、放射線被ばくによる線量依存的な寿命短縮や発がんリスクの増加が報告されている。寿命短縮の主な原因は発がんであるが、放射線の発がん作用については、被ばくによって生じるゲノムの変異（突然変異）の誘発や組織に誘発される様々な細胞レベルの変化が誘因となる可能性がある。本発表では特にゲノムの変異についての寄与について考察する。