第43回癌免疫外科研究会

代表世話人挨拶





第43回癌免疫外科研究会 
当番世話人 大辻 英吾
 
京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器外科学 教授 

この度、第43回癌免疫外科研究会の当番世話人を仰せつかり、2022年5月26日(木)、27日(金)に、京都市の京都ガーデンパレスにて開催する運びとなりました。歴史と伝統のある本研究会を私どもの教室でお世話させていただくことは、教室の先代教授である山岸久一先生が平成16年に第25回研究会を開催して以来18年ぶりであり、教室にとりまして大変光栄なことと存じます。岡正朗前会長や藤原俊義会長をはじめ、これまで本研究会を支えてこられた諸先輩方に心から感謝申し上げます。
 さて、癌の免疫療法は2018年に免疫チェックポイント阻害剤開発に対して本庶佑先生がノーベル賞を受賞されたことを契機にして広く認知されるようになり、臨床現場でも既に日常的に用いられています。最近ではより安全かつ有効な免疫療法を目指して、様々な研究がされております。そこで、今回の研究会の主題は、一昨年、昨年と継続されている「新規免疫療法への戦略とエビデンス」を主題Iとし、新たに「precision medicineとしての癌免疫療法」を新規主題とさせていただきました。免疫チェックポイント阻害剤の治療効果予測因子の解明や、複数の免疫チェックポイント阻害剤や免疫細胞療法等を併用した複合的免疫療法、そしてCAR-T細胞療法の可能性など最近の話題について、また、precision medicineとしての癌免疫療法の将来についてご討論いただき、実りの多い研究会となることを期待しています。
 この時期の京都は会場の真向かいに位置する京都御苑の新緑の青葉が繁り、爽やかで過ごしやすい季節です。熱い議論の合間のひと時に京都御苑内を散策して古都の雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。
 今回の研究会は、スリム化を目指して、出来るだけ業者の手を借りず教室員だけで運営をしております。不行き届きの面もあろうかと存じますが、実り多い研究会となるように、教室員全員で精一杯努力する所存でございますので、多くの先生方のご参加を心よりお待ち申し上げます。