2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-5 人とAIが織りなす新たなエコシステム

[1F2-OS-5a] 人とAIが織りなす新たなエコシステム(1)

2018年6月5日(火) 15:20 〜 17:00 F会場 (4F ガレリア)

15:40 〜 16:00

[1F2-OS-5a-02] 人工物との共同作業における心の知覚と責任帰属の関係

〇三宅 智仁1、河合 祐司1、朴 志勲1、島谷 二郎2、高橋 英之2、浅田 稔1 (1. 大阪大学大学院工学研究科、2. 大阪大学大学院基礎工学研究科)

キーワード:心の知覚、責任帰属、共同作業

ロボットと共同作業をし,それが失敗したとき,人間はその失敗を自分とロボット,どちらの責任だと感じるのだろうか.本研究では,共同で行ったゲームが失敗した際の相手エージェントの責任と心の知覚を評価することで,その関係を明らかにすることを目的とする.さらに,相手エージェントとして,人,ロボット,コンピュータの三種類について比較することで,人の場合と人工物の場合で,責任帰属に変化があるかを調査する.実験の結果,課題を成功させるために重要な心の知覚が高いほど,失敗に対する責任は小さくなることがわかった.「相手は課題の成功のために行動している」という印象が責任を低減させたと考えられる.また,課題による相手エージェントの心の知覚の減少量と責任の大きさに関係があることがわかった.このことから,課題前に相手に対して抱いていた期待が課題中に裏切られることが,相手への責任帰属につながる可能性がある.これは,人条件で顕著である一方で,人工物に対してはほとんど見られなかった.人に比べると,人工物が心を持っていることを期待していないことがこの原因であると考えられる.