2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-13 人狼知能と不完全情報ゲーム

[1H2-OS-13b] 人狼知能と不完全情報ゲーム(2)

2018年6月5日(火) 15:20 〜 17:00 H会場 (10F スカイホール)

15:20 〜 15:40

[1H2-OS-13b-01] 人狼知能におけるトピックn-gramモデルの評価

〇大槻 恭士1 (1. 山形大学)

キーワード:人狼知能、トピックn-gramモデル

人狼知能プロジェクトでは,不完全情報コミュニケーションゲーム「人狼」を次なる人工知能の標準問題として提案しており,特に,人狼をプレイする人狼知能エージェントの実現を目指すための集合知的アプローチとして,2015年から毎年「人狼知能大会」を開催している.開催当初はルールベースのエージェントが主流であったが,直近の大会では事前に学習した単純ベイズモデルを用いて役職の推定を行うエージェントが優勝しており,今後はより精密な対戦相手モデルの構築が不可欠である.本稿では,人狼知能エージェントの発言生成モデルとしてトピックのn-gramモデルを用いることを検討するために,各役職について1-gramから4-gramまでのモデルを学習し,それらをperplexityで評価して考察した.その結果,2-gramモデルのperplexityは1-gramより大きく減少する一方で,3-gram以上での減少は緩やかであり,現在の人狼知能エージェントにおいて他者のモデルとしてトピックn-gramモデルを用いる場合,2-gramモデルを採用するのが妥当であるという結論を得た.