2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

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[1N2] 機械学習-機械学習応用(2)

2018年6月5日(火) 15:20 〜 17:00 N会場 (2F 桜島)

座長:岡本 昌之(トヨタ自動車株式会社)

16:40 〜 17:00

[1N2-05] 脳波特徴の階層性を利用した効率的なシャープレイ値推定による脳波識別の根拠の定量化

〇立川 和樹1、河合 祐司1、朴 志勲1、浅田 稔 1 (1. 大阪大学)

キーワード:機械学習、シャープレイ値、脳波

ブラックボックス化された識別器の識別根拠を明らかにすることは,多くの応用で,とりわけ,医療診断システムへの応用には重要である.
識別根拠を明らかにする手法としては,各特徴の貢献を正確に計算するために理想的な公理を満たす唯一の方法であるシャープレイ値が理論上優れているといわれている.
しかし,シャープレイ値の計算は計算量が膨大で現実的ではない.
そこで,本研究では,サンプリングによりシャープレイ値を推定するShapley Sampling Value (SSV) の計算量をさらに削減する手法を提案し,脳波識別に適用する.
脳波は複数の周波数帯成分の重ね合わせで構成され,それぞれの周波数帯成分に複数の特徴が含まれるという特徴の階層性を利用して,一度の計算に必要な特徴の数を減らすことで計算量を削減する.
実際の脳波データを用いた実験により,SSVによる推定と比べて,より少ない計算量でほとんど誤差なく推定可能であることを示した.