2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 3.データマイニング

[1P3] データマイニング-データマイニング応用(3)

2018年6月5日(火) 17:20 〜 19:00 P会場 (4F エメラルドロビー)

座長:岡田 将吾(北陸先端科学技術大学院大学)

18:20 〜 18:40

[1P3-04] 分子行列の固有値と化合物の沸点に関する研究

〇山下 希流1、高橋 由雅1、桂樹 哲雄1 (1. 豊橋技術科学大学大学院)

キーワード:化学構造、グラフマイニング、分子特性予測

沸点は化学物質において最も基礎的な分子特性の一つである。沸点を知る事が出来れば、未知化合物の同定に使用する事が出来る。また、沸点は他の分子特性の予測にも使用する事が出来る。従って、沸点の予測は計算化学において最も重要な研究分野の一つであり、今でも活発に研究されている。化学構造と分子特性には密接な関係がある事が経験的に知られている事から、分子特性は化学構造の関数と考える事が出来る。一方、分子グラフから導出される種々のグラフ特性量も化学構造の関数と考える事が出来る。本研究は、分子グラフの行列表現から求めた固有値を使用した多重線形回帰分析により予測モデルの構築を試みた。51種類の飽和炭化水素化合物について、第1固有値から第4固有値、および炭素数を用いて得られた5変数の線形重回帰モデルは、沸点についての良好な予測結果を示した。