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[2F3-OS-4b-04] P300頂点潜時に基づく認知症の兆候検出に関する研究
キーワード:事象関連電位、P300、認知症、重回帰分析、MMSE(Mini Mental State Examination)
P300は,オドボール課題などを被験者に課した際に,刺激付与後約300ms付近に観測される脳波の陽性成分である.P300頂点潜時は,課題の難易度,年齢,教育歴やMMSE(Mini Mental State Examination)スコアと関係があるとの報告がなされている.P300頂点潜時を計測することでMMSEスコアを推定できれば,認知症の兆候を捉えられると期待される.しかし,MMSEスコアとP300頂点潜時等との関係式はこれまで同定されてなかった.本研究では,名古屋大学医学部附属病院老年内科に通院している患者を対象に,オドボール課題による脳波計測実験を行い,MMSEスコアとP300頂点潜時,課題の難易度,教育歴との回帰式を同定した.この回帰式におけるMMSEスコア推定誤差の標準偏差推定量は1.61であり, 95%信頼区間は±3.15であった.