2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

講演情報

口頭発表

オーガナイズドセッション » [オーガナイズドセッション] OS-4 Well-being Computing

[2F3-OS-4b] Well-being Computing(2)

2018年6月6日(水) 15:20 〜 17:00 F会場 (4F ガレリア)

16:20 〜 16:40

[2F3-OS-4b-04] P300頂点潜時に基づく認知症の兆候検出に関する研究

〇三輪 晃暉1、𠮷川 大弘1、古橋 武1、寳珠山 稔2、牧野 多恵子3、柳川 まどか4、鈴木 裕介5、梅垣 宏行6、葛谷 雅文7 (1. 名古屋大学大学院工学研究科情報・通信工学専攻、2. 名古屋大学 脳と心の研究センター、3. 星城大学 リハビリテーション学部、4. 名古屋大学医学部附属病院 老年内科、5. 名古屋大学医学部附属病院 地域連帯・患者相談センター、6. 名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年内科、7. 名古屋大学未来社会創造機構/大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年内科)

キーワード:事象関連電位、P300、認知症、重回帰分析、MMSE(Mini Mental State Examination)

P300は,オドボール課題などを被験者に課した際に,刺激付与後約300ms付近に観測される脳波の陽性成分である.P300頂点潜時は,課題の難易度,年齢,教育歴やMMSE(Mini Mental State Examination)スコアと関係があるとの報告がなされている.P300頂点潜時を計測することでMMSEスコアを推定できれば,認知症の兆候を捉えられると期待される.しかし,MMSEスコアとP300頂点潜時等との関係式はこれまで同定されてなかった.本研究では,名古屋大学医学部附属病院老年内科に通院している患者を対象に,オドボール課題による脳波計測実験を行い,MMSEスコアとP300頂点潜時,課題の難易度,教育歴との回帰式を同定した.この回帰式におけるMMSEスコア推定誤差の標準偏差推定量は1.61であり, 95%信頼区間は±3.15であった.