2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

講演情報

口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 4.知識の利用と共有

[2H1] 知識の利用と共有-知識共有とナレッジマネジメント

2018年6月6日(水) 09:00 〜 10:40 H会場 (10F スカイホール)

座長:川村 隆浩(科学技術振興機構)

10:20 〜 10:40

[2H1-05] 順序入れ替えテストケースの蓄積を実現するテスト実行環境

〇青山 裕介1、黒岩 丈瑠1、久代 紀之1 (1. 九州工業大学)

キーワード:モデル検査、ソフトウェアテスト

近年、オープンなプラットフォーム上で、複数機器が互いにメッセージ交換を行いながら協調動作を行うInternet of Things (IoT)機器の開発が行われている。IoT機器間のメッセージ交換順序は非決定的であるために、開発者は複数種類のメッセージを組み合わせて、網羅的な順序のメッセージ交換をテストする。このテストは現状テスタによる手作業で実施されるので、p1) テストするメッセージ交換順序の網羅ミス p2) 評価項目の評価の見落とし が起こるという課題があった。
本課題解決のために、実機及びエミュレータ上のソフトウェアと通信可能なモデル検査器を備えるテスト実行環境を開発した。本テスト実行環境によって自動的な網羅評価を行うことでp1)を防ぐ。また、評価項目の記述にはLinear Temporal Logic (LTL)という論理式を用い、複数の評価項目をAndで結合することで一度で評価可能な評価項目とし、本テスト実行環境で自動評価することでp2)の解決を図った。
開発したテスト実行環境を不具合事例3件に適用したところ、誤りなく不具合の検出が可能であることを確認した。