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[2O3-OS-24b-03] シミュレータを用いた日本料理レストランの労働生産性改善
キーワード:サービス工学、シミュレーション、生産システム、外食産業
本研究では,労働集約型サービス産業の1典型である外食産業を対象として,労働生産性向上を図ることを目的として調理場シミュレータを活用した料理生産システム,および調理場レイアウトの変更を試みた.労働生産性を向上させるため,調理機器の数量や配置,ラインとセルの組み合わせ,受注生産区画と計画生産区画とを分割した調理場レイアウト改善案を作成し,再度シミュレーションして労働時間削減への有用性を検証した後,実際に設備を変更した.その後,同店の労働時間1時間当たりの売上高(人時売上高)をKPIとしてその有用性を確認した.その結果,調理場シミュレータを活用した調理場レイアウト変更,調理システム変更によって人時売上高を向上させるとともに,労働時間を削減することが可能であること,また,顧客の需要は発生と投入労働量の同時性を下げることが可能であることがわかった.今後は,労働生産性向上とって重要であるもう1つの要素,付加価値や品質の向上を実現するための手法を開発して併用することで,付加価値向上と効率化との両立を可能にすることが望まれる.