2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 2.機械学習

[2P3] 機械学習-分類問題

2018年6月6日(水) 15:20 〜 17:00 P会場 (4F エメラルドロビー)

座長:木村 圭吾(NEC)

15:40 〜 16:00

[2P3-02] 条件付き周辺尤度を用いたベイジアンネットワーク分類器学習

〇菅原 聖太1、宇都 雅輝1、植野 真臣1 (1. 電気通信大学)

キーワード:ベイジアンネットワーク、分類問題、構造学習、識別モデル

ベイジアンネットワーク分類器(Bayesian Network Classifier: BNC)は仮定が少なく分類精度の高いモデルである.
BNCの構造学習スコアとして,Minimum Description Length(MDL)の対数尤度項を条件付き尤度に置き換えたConditional MDL(CMDL)が知られている.
CMDLスコアは条件付き周辺尤度(Conditional Marginal Likelihood: CML)の近似として解釈できるが,CMDLがCMLの高精度な近似である保証はなく,数学的なスコアの意味も明確ではない.
本論では,CMLを定義し,それを実時間で計算可能なように直接近似したapproximate CML(aCML)を学習スコアとして提案する.
aCMLはCMLの直接の近似であり,分類精度の向上が期待できる.
また,CMDLの計算時に行われる勾配法によるパラメータ推定が必要ないため,学習時間の大幅な減少が期待できる.
さらに,リポジトリデータを用いた実験により,CMDLよりもaCMLを用いたほうが学習時間が少ないことと,aCMLスコアの分類精度の有意性を示す.