2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

講演情報

インタラクティブ発表

一般セッション » インタラクティブ

[3Pin1] インタラクティブ(1)

2018年6月7日(木) 09:00 〜 10:40 P会場 (4F エメラルドロビー)

09:00 〜 10:40

[3Pin1-43] 機器の振動データの非負値行列因子分解による特徴抽出と異常検知

〇関根 理敏1、小林 一樹1、伊加田 恵志1 (1. 沖電気工業株式会社 経営基盤本部 研究開発センター)

キーワード:異常検知、予防保全、非負値行列因子分解、時系列データ、振動データ

近年,主に製造業の分野において,工場設備や工業製品の機器の予防保全に向けたセンサデータの収集・分析による異常検知のニーズが高まっている.そこでは機器の状態監視において,センサデータをリアルタイムに収集・分析し,観測対象の故障の兆候を自動的に把握する.機器の異常検知において,従来手法では一例として,機器の正常・異常に関連する特定の周波数帯のパワーに着目し,そのパワーの大小を比較することによって異常検知を行っている.しかしながら,正常・異常に関与する周波数帯が複数ある場合や,広域にまたがる場合,また検知対象に個体差がある場合等では,周波数帯を明確に特定し,パワーの大小から異常検知を行うのが困難な場合がある.そこで本稿では,教師なし学習アルゴリズムである非負値行列因子分解(Non-negative Matrix Factorizationを利用し,学習段階と判別段階でNMFの基底行列を共通化することで,係数行列を特徴量とした異常検知手法を提案する.機器を利用した異常検知の性能評価を行った結果,振動データの自動特徴抽出によって,異常部位の動作区間における異常検知が可能であることが分かった.