2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

講演情報

口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 7.エージェント

[4J2] エージェント-ヒューマンエージェントインタラクション(2)

2018年6月8日(金) 14:00 〜 15:40 J会場 (2F ロイヤルガーデンB)

座長:森川 幸治(パナソニック株式会社)

14:00 〜 14:20

[4J2-01] 他者視点の推定を用いたエージェント評価の向上:

カードゲームHanabiのAIとの対戦分析から

〇加藤 拓也1、大澤 博隆1 (1. 筑波大学)

キーワード:ヒューマンエージェントインタラクション、ゲームAI、不完全情報ゲーム

不完全情報ゲームに関するAI研究は、人間の知性を模倣する側面を持っている。著者はAIを使って人間の知性を模倣する評価として花火というカードゲームを選んだ。 Hanabiは協力的かつ不完全情報のカードゲームであり、プレーヤーは自分のカードを見ることができないという特徴を持つ。プレーヤーは、カードのセットを作成するか、カードを破棄するかを選択し、協力者にカードのヒントを提供する。これまでの研究では、他者の行動推定から自身の不完全情報を修正する人間の行動を模倣することにより、エージェント間の試合のスコアが上昇することが示された。著者は、人間とエージェントとのゲームにおける協力者の行動に基づいて不完全な情報を修正するエージェントの機能を評価した。不完全な情報を模倣するかどうかに違いがある2種類のエージェントアルゴリズムおよび人間の参加者同士の試合結果と参加者の印象評価を分析した。結果、模倣はスコアを上げるのに有効ではなかったが、参加者はエージェントが不完全情報を適切に修正したときにエージェントに良い印象を得ることがわかった。