14:40 〜 15:00
[4J2-03] エージェントの短期的な意図の提示による長期的なコンテキストへの理解の向上
キーワード:エージェント
近年、コンピューター技術の発達に伴って仮想空間での体験の重要性が増している。仮想空間で得られる体験をより良いものとするためには、体験者が積極的に受け入れる姿勢を持つことが必要である。ここで、仮想空間内のオブジェクトが人間を無視するような行動をしてしまうと体験者もまた仮想空間での経験を無視するようになることが問題となる。よってオブジェクトが人間との適切なインタラクションが行われることが重要である。本研究では短期的な意図の提示を行うエージェントを提案する。このエージェントは行動の直前に意図の提示を行う。提案手法を評価するために、人間1人とエージェント2人が参加するゲームを用いて実験を行った。エージェントには異なるキャラクター性を設定した。実験の結果、提案手法によってエージェントのコンテキストであるキャラクター性に従った印象を被験者に与えることが出来、コンテキストをより理解することが出来るようになるという結果が得られた。また、プレイヤーアバターに対する親近感が深まるという結果も示された。これらの結果は短期的な意図の提示によってコンテキストへの理解が深まるということを示している。