2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

講演情報

学生企画

[1G2-SS-1] AI研究者は今,哲学者たり得ているか?

2019年6月4日(火) 13:20 〜 15:00 G会場 (302A 中会議室)

[1G2-SS-1-01] AIと哲学? AIの哲学? 哲学のAI

堀 浩一1 (1. 東京大学)

AI研究というのは,常に怪しい香りが漂う学問領域であったし,これからも,そうであろう.怪しい香りのしなくなった技術領域や科学領域は,AI研究からは卒業していく.怪しい香りを敏感に嗅ぎ取り,いちいち文句を言って厳しい論戦を挑んできてくれるのは,これまで哲学者だけであったし,これからも,そうであろう.我々は哲学者と議論しながら,自分が何を研究しようとしているのかを見つめ直し続けてきた.この,AIと哲学の間の望ましい関係は,今後も変わらないと考えるが,ここで,さらにもう一歩踏み込んでみたい.すなわち,AI研究にとって哲学が不可欠なだけでなく,哲学にとってAIが不可欠になる,という可能性を考え,議論してみたい.